住む人が幸せになれるハウスコーディネートのプロ

コラム

 公開日: 2014-10-09 

断熱について ②断熱性能の良い家を建てるメリット

今日は、「断熱性能の良い家」を建てる具体的なメリットについて、お話します。

まず、私が言う、
「普通の断熱性能の家」は、外皮平均熱貫流率(UA)が0.84以下
(平成25年度改正省エネルギー基準の大阪府の基準値)の家とし、
「断熱性能の良い家」は、0.46以下(北海道の基準値)の家とすることを、
前提として、お話します。

(1) 光熱費が安くなります。

実際に、床面積30坪(外皮面積265㎡で計算)のエネルギー消費量を
「省エネ法住宅事業建築主の判断基準」の計算ソフトで計算してみます。
断熱性能以外の性能は、あらかじめ仮定数値を入力しますが、
夏期日射取得率を「普通の断熱性能の家」は基準値の2.8で、
「断熱性能の良い家」は、サッシのガラスの性能値も高いことを前提に1.5を入力します。

「普通の断熱性能の家」のエネルギー消費量は、
年間74791MJであるのに対し、
「断熱性能の良い家」のエネルギー消費量は、
年間66497MJです。

なので、年間8294MJの省エネになって、
関西電力の電気代(7.25円/MJ)に換算すると、60,132円
35年間分に換算すると、2,104,603円節約することになります。

(2) 地球温暖化の原因と考えられるCO2の削減に貢献でき、
                    子供や孫に綺麗な地球を残すことが出来ます。

エネルギー消費量を抑える→化石燃料の消費が減少する→CO2の排出量が減少する
→温室効果ガス濃度が下降する→地球温暖化を防止する→綺麗な地球を子孫に残すことが出来ます。

(3) 同じ室温でも、体感温度が、冬期は暖かく、夏期は涼しく感じます。

体感温度=(表面温度+室温)÷2 ですので、

たとえば、冬期は、「断熱性能の良い家」は、壁などの表面温度が下がらないため、
同じ室温にしていても、「普通の断熱性能の家」よりも、高く感じます。

(4) 室内の上下温度差が少なく、少ない暖房エネルギーで快適さを得ることができます。

「断熱性能の良い家」の天井付近と床付近の温度差がほとんど出ないのに対し、
断熱性能が悪くなるにしたがって、室内の上下の温度差が大きくなり、
このような場合、いくら暖房を行っても快適にならず、エネルギーの効率的利用ができなくなります。

(5) ヒートショックで亡くなる可能性が激減します。

「断熱性能の良い家」は、
暖房していない部屋の温度も高くする効果(自然室温の向上)があるので、
部屋間の温度差も小さくなり、ヒートショックを起こすことが少なくなります。

断熱性能が悪いと、居間などの南側の部屋と、
日当たりの悪く、暖房設備のないトイレや浴室などの部屋間で
大きな温度差ができ、ヒートショックの原因になります。
ヒートショックが原因で亡くなる人は推定14,000人で、交通事故の死者の2.4倍といわれています。

(6) 家族の触れ合いを増やし、家族の絆を強めます。

室内温度のバリアフリー化が図れるため、室内空間を閉じた部屋の集合にすることなく、
また、エネルギー消費を厭わないため、解放的なプランにすることができ、
すなわち、家族の気配を感じられる家づくりができます。
大きな吹き抜けやリビング階段など、
幸せづくりの家づくりに不可欠な子供と家族の接点をもたらす家づくりができます。

断熱性能が悪い家は、住宅全体を冷暖房するとロスが大きいため、
必要な部屋だけ冷暖房するようになるため、部屋を細かく区切る家づくりになりがちです。
そして、子供が個室にこもりがちになり、子供と家族、夫婦間の関係が希薄になりがちになります。

(7) 健康改善効果が大きいです。

ある教授のデーターによると、
断熱性能の低い家から高い家に引っ越した場合の各病状の改善率は、
「断熱性能が普通の家」で、気管支喘息やアトピー性皮膚炎、手足の冷えが改善され、
「断熱性能の良い家」で、のどの痛み、せき、肌のかゆみ、目のかゆみ、アレルギー性結膜炎、
アレルギー性皮膚炎の症状が著しく改善されたと報告されています。

また、
「ばあちゃんの腰の痛みがなくなった。」
「風邪をひきにくくなった。」
「じいちゃんの肩こりが軽くなった。」
「子供のアトピーができなくなった。」
「猫が元気になった。」
などの声が聞かれ、全て良い方向に向いていくようです。

逆に、「断熱性能の悪い家」では、介護ヘルパーの声として、
「寒くて、ヘルパーの仕事がつらい。」
「冬になると、利用者さんが寝たきりになる。」
「厚着をしなければならなくなるので、しんどい。」などの声が聞かれ、
来客の印象も違ってくるようです。
 
以上のように、「断熱性能の良い家」は、「適量な飲酒」「適切な運動」「禁煙」より、
健康改善への寄与割合が高いとも報告されています。

医療費に換算すると、3万円/年。35年間で、105万円を節約することになります。

更に、国家レベルで考えるなら、日本の国民医療費は約36兆円。(日本の国防費の約7倍)
一世帯当たり、3万円節約するなら、
国民医療費は、約7兆5千億円の削減につながります。
この費用を増加する福祉や将来の子供のために回せれば、と考えます。

(8) 暖房期に、部屋が「暖まりやすく」「冷えにくく」なります。

冬に室温5℃から20℃に上げるまでの所要時間が
「断熱性能の普通の家」では、25分かかるのに対し、
「断熱性能の悪い家」では、その4倍の100分もかかるというデーターがあります。

「断熱性能の良い家」は時間を更に短縮し、家の快適性に向上させます。

(9) 結露を防止します。

「断熱性能の悪い家」では、
外壁の室内側に、室内の暖かい空気が冷やされて、結露が発生することがよくあります。
また、北側の非暖房室で、暖房室からの暖かい空気が冷やされて、結露が発生することがあります。
結露が発生すると、じめじめして不快であるだけなく、カビやダニの発生源となり、
空気質を悪化させ、不衛生な環境を作り出し、住む人の健康を害する原因になります。

(10) 建物の耐久性を伸ばします。

結露は、構造体が腐朽し劣化の原因になり、住宅の寿命を縮めることになります。
原因の結露を防止することにより、建物の耐久性を伸ばします。



               以上のように、

「断熱性能の良い家」を建てることで、
   毎月の光熱費や医療費だけでも約300万円以上節約できます。
            

               コストに換算できませんが、

   家族が触れ合う家づくりができ、
   家族の健康を守り、
   快適性を向上させ、
   家の寿命を延ばし、
   国民医療費の削減に貢献でき、
   子供や孫に綺麗な地球環境を残すことができます。

      コストに換算できない部分でも1000万円や2000万円以上の価値があります。

このように、「断熱性能の良い家」を建てることは、たくさんのメリットがありますが、
では、「断熱性能の良い家」を建てるにはどうしたら良いでしょうか?
「断熱材を厚くすれば良い」とか、「窓の性能を上げれば良い」とか、単純に思っていませんか?
「断熱性能に定評のある工法、高性能なサッシを採用しているから大丈夫」と、思っていませんか?

いいえ。

「断熱性能の良い家」を建てるには、緻密に計算を繰り返し、
熱が逃げる箇所を徹底して潰していく作業が必要です。
(今回は、断熱性を上げると言う意味で、気密性については、後日説明したいと思います。)

では、次回は、③「断熱性能の良い家」を建てるコツについて、お話したいと思います。

健康・断熱・長寿命にこだわった注文住宅

自然素材・健康住宅の施工事例
外観デザイン別ラインナップ
家造り・土地探し・資金計画のご相談

この記事を書いたプロ

アンハウス株式会社 [ホームページ]

一級建築士 中谷昭子

大阪府羽曳野市島泉5丁目7番10号 [地図]
TEL:072-955-8883

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

43
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
中谷 昭子(なかたに・あきこ)さん

「幸せ造りの家造り」をモットーに、土地探しから資金計画、自然素材を使った健康住宅の建築をコーディ(1/3)

 南大阪エリアを中心に注文住宅を手がけるアンハウス株式会社は、白い壁が印象的なかわいらしい一軒家。案内された「家造りギャラリー」は、お客様との打ち合わせに使う木の香りがあふれる部屋です。 社長の中谷昭子さんは、ハウスコーディネーターとして...

中谷昭子プロに相談してみよう!

読売新聞 マイベストプロ

住む人が幸せになる、一生に一度の家造りをコーディネート

会社名 : アンハウス株式会社
住所 : 大阪府羽曳野市島泉5丁目7番10号 [地図]
TEL : 072-955-8883

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

072-955-8883

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

中谷昭子(なかたにあきこ)

アンハウス株式会社

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
断熱について ①断熱性能の良い家を建てるメリット

これから、断熱について、何回かに分けて、お話をしていきたいと思います。まず、断熱性能の良い家を建てると...

玄関ドアの断熱性能 新築一戸建ての玄関選び

家の快適性を考える時、「夏は涼しく、冬は暖かく」という表現がよく使われます。快適かつ省エネ効果の高い家を建...

[ 高耐震・高断熱・高耐久設計 ]

新築一戸建て 天井断熱と屋根断熱の違いと選びかた

年間を通じて快適な暮らしを実現するために、住宅の断熱は欠かせないものです。住宅上部の屋根と天井部分の断熱方...

[ 高耐震・高断熱・高耐久設計 ]

新築を建てるときの窓選び 断熱性・気密性を高めるポイント

「自然光を室内に採り入れる」「室内の換気をする」「眺めを楽しむ」など、窓は住宅の重要な役割を果たしています...

[ 高耐震・高断熱・高耐久設計 ]

木造新築一戸建て 外断熱と内断熱の違いはなに?

住宅の外部の気象環境に関わらず、室内を快適な空間に保つために欠かせないのが断熱です。断熱は住宅の寿命にも大...

[ 高耐震・高断熱・高耐久設計 ]

コラム一覧を見る

コラムのテーマ一覧
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ