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コラム

2016-04-15

木造の新築住宅で耐震性を確保するには

環境にやさしく、何よりも温かみを感じられるのが天然木を使った木造住宅です。

木は日本の気候に最も適した建築材料と言えます。さらに自然の素材を使うことで、そこに住む人たちの健康も考えた住まいづくりを実現できます。

木造住宅の特徴

数十年かけて育てた木を伐採し、住宅用の建築材料として利用する……その土地にまた植林し、数十年かけて育てる……という自然環境のサイクルと人間の生活のバランスを取れるのが木造住宅です。

「自然」「ぬくもり」「木目の美しさ」「安らぎ」「手触りの良さ」などをイメージさせる木の家は、心を落ち着かせて和やかに暮らせる場所となります。

高い耐震性の実現

阪神大震災の時に、たくさんの木造の建物が倒壊しました。それ故、木造建築は耐震性が低いと言われることも多いです。

確かに、鉄骨や鉄筋コンクリート(RC)造の建物に比べると、倒壊、もしくは損壊した建物の数は多かったですが、木造の建物は、築年数の古い建物が多いため、劣化で、耐震性が低くなっていたことと関係します。

また、住宅で最も多い木造2階建ての建物は、建築基準法の4号特例で、構造計算を省略して建築できるため、耐震性のない建物も建築可能であることとも大きく関係します。

高いビルは、一般的に鉄骨や鉄筋コンクリートで建築されています。木造では建てられない建物を鉄骨や鉄筋コンクリートは可能にしますが、これは、建築材料としての強度の問題だけでなく、耐火性能との関係も大きいです。

姉歯元一級建築士が設計したRCや鉄骨のマンションは、震度5の地震でも倒壊すると判定されたため、彼が設計したマンションは全て建て替えを余儀なくされたように、鉄骨造や鉄筋コンクリート造だから、地震に強いとか、木造だから地震に弱いとかいうのでなく、耐震性のある建物にするために、正確な構造計算をして、それに従って建てているかどうかということが大切になります。

また、逆に、日本独自の伝統木造建築が大地震に耐えうるという見解もあります。確かに地震に対しても五重の塔など無傷のものもありますが、それは例外です。

関東大震災で唯一無傷で残った建築物は上野の寛永寺の五重の塔があったこともあり、これで伝統的な木造建築は地震に強いという印象を与えがちですが、寛永寺は、五重の塔以外の建物は全て壊滅的に倒壊しています。五重の塔は、心柱を塔頂で支える一種の免震構造で、他の伝統木造建築とは全く異なる構造で、ワンフロアが極端に狭く階段だけの住宅は有り得ないので、五重の塔の免震構造を参考にすることは出来ません。古くから残っているその他の木造建築の寺院や神社は、地震に対して強いから残っていると思われがちですが、実は大きな地震に遭っていないか、あるいは地震で潰れても再建や修復されて今日まで残っているだけです。

上野の寛永寺を根拠に、木造建築は大地震にも耐えうるといって、4号特例を利用して、構造計算を省略することは、阪神大震災の二の舞になるだけです。現代の改良された耐震技術は、幾多の大地震での犠牲を基に、実績に裏付けられた優れたものです。木造に限らず、高い耐震性のある家を建てるには、きっちりした構造計算を基に、建築をすることが大切になります。
その際、木造の場合は、建築材料としての無垢材は品質にばらつきがあるため、構造材に集成材を利用することで強度や耐久性に優れた住まいづくりが可能になります。

強度が高く、品質が安定した集成材

木は多くの水分を含んでいるため、構造材として使用するときには乾燥させる必要があります。乾燥が不十分な場合は、収縮や割れ、反り、ねじれが生じるなど木材が変形したりするだけでなく、十分な強度を発揮することができません。

無垢材の場合、樹種、サイズ、また、自然素材故、同じ木は二つとありません。木の条件が全てバラバラの状態で、無垢材を一斉にむらなく乾燥させることは、相当なノウハウと時間が必要になります。現実的には事業として成り立たず、木材の品質の基準であるJAS基準すらクリア出来ない無垢材が多いのが現状です。

集成材は、それぞれの原木の最も強度の強い部分を切り出し、同じ厚さの板状に製材し、その板(ラミナ)を一枚一枚乾燥させるため、確実にむらなく乾燥させることができます。また、大節や割れなどの材木の欠点を取り除いたうえ、全てのラミナを強度測定し、分別した上、設計書に従って、接着集成するため、強度・品質が安定し、建築材料として、構造計算を正確にできるだけでなく、高い強度の構造材を作り出すことができます。なので、市場に流通している無垢材では不可能だった耐震性の高い建物を木造で建築できるようになるのです。

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