コラム

2015-11-29

自転車操業 ⑬(経理は社長の責任)

色々な社長さんにお会いしていると、

時々勘違いされている社長さんがおられます。




だいたい、従業員30人位までの小さな会社の社長さんに
多いのですが、たまに聞くフレーズに、

「うちは経理を税理士さんに全て任しているから大丈夫!!」




この言葉が単なる方便ではなく、社長の本当に思っている

言葉であれば、事は重大です。




経理を税理士さんに全て任せる事は出来ません。




税理士さんは外部者です。

例え記帳代行~決算まで任せていたとしてもこれは全て
後処理です。




会社が出して来た領収書・請求書を入力又はそれをチェック

しているにすぎません。




税理士さんは、




「会計上・税務上これはおかしいな?」




「特に重大だな?」




「内容についてもう少し聞かないと処理できないな?」




と思う時は質問しますが、

基本的にはその内容についてとやかく言う権利はありません。




ですから、その領収書・請求書を集計して出てきた数字は
税理士さんが作ったのではありません。



全て会社の数字です。
会社が取引した結果出てきた数字なんです。




ですから、この社長さんのおっしゃっている意味が

「うちは経理処理については税理士さんに全てチェックして
もらっているのでその数字について間違いはない」



と言う意味であれば良いのですが、



「経理は税理士さんに全て任せているから大丈夫」



と言うのは重大な認識の誤解がある訳です。




つまりこの「経理は税理士さんに全て任せているから大丈夫」

の言葉には以下の2つの問題があるのです。



①経理の意味を単なる集計と捉えている。

②経理の数字の中身については私は知らない。

 全部税理士さんが知っているから大丈夫。




これは、どちらも正しくない訳です。







世の中で、経理と言う意味を単なる数字の集計と

捉えておられる人がかなり多いのですが、



しかし、これは全くの間違いなんです。






そもそも経理と言うのは「経営管理」の略であって

これは「経営の内容を管理=コントロールする」と言う事なんです。




ですから使った領収書・請求書が出てきた時点ではもう遅いのです。




領収書・請求書を出す前の取引をした行為自体が「経営」

の一つであり、それをコントロールするのが「経理」なのです。




税理士さんはその後の処理としての数字をチェックして

課税所得を計算して税額を正しく計算するのが仕事です。




だから税理士さんに経理を全て任せる事はそもそもできないのです。




経理の最終責任者は社長です。




だから社長はその内容について、全て把握していなければ
ならないのです。




税理士さんの仕事にもうひとつ付け加えれば、




「今回はここがこんな数字でした.がこれは問題があります。

次回はこう言う数字になる必要がありますよね」




とアドバイスする事です。




但し、そう言ったところで社長がその通り出来なければ、
どうしようもない訳です。




税理士さんにその結果の責任はありません。



どうしようもない訳ですから。




やるのは会社、責任者は社長です。

だから社長はその意味を正確に理解した上でさらに問題が
あれば税理士さんの指摘に従って改善する必要がある訳です。




「えっ、じゃあ、コンサルも一緒なのか?」ですか?




コンサルはちょっと違います。




コンサルは社長の方から




「具体的にここが困っているから、ここを改善するように協力してくれ」




と言う依頼を受けてする訳ですから、課題解決の為以下の
ような手順で行います。




「課題テーマ設定⇒⇒現状分析⇒問題点抽出



⇒解決策立案⇒解決の手順決定⇒実行⇒結果検証」





これだけをある一定期間(例えば6か月~1年~2年)で
する訳ですから、会社に入り込む度合も違います。



その代り費用もそれなりにかかります。



しかしこれもコンサルは実行の指導はしますが、実際に
実行するのは会社側ですから、コンサルの指導した改善策を
会社が実行しなければ、結局結果は出ません。




「結局は社長及び経営幹部にその気があるのか?」

なんです。




そして最終的にはその責任は社長にあるのです。





ですから、「経理を税理士さんに任せる」

なんてあり得ない訳です。



また、「経理をコンサルに任せる」

もあり得ない話です。




でも、

「経理の仕組み・財務の改善をコンサルに指導してもらう」



と言うのはあり得ます。




この場合にはコンサルと会社が一体となって改善の為に

協力し合わなければ成果は出ません。





結局いずれの場合においても中小企業の社長は、

経理の内容を把握していなければならないのです。




何故なら、経理は社長の責任だからです。

この記事を書いたプロ

有限会社エーエスシー [ホームページ]

経営コンサルタント 遠藤信行

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