コラム

 公開日: 2016-05-06 

利益とキャッシュフローの関係

利益とキャッシュフローとの関係を今回は見て行きます。








「利益とは財産の変化を測るもの」でした。




また、




「キャッシュフローとは現金の収支の変化を測るもの」




と、定義できます。







繰り返しますと。







〇利益=財産の変化を測るもの

〇キャッシュフロー=現金の収支の変化を測るもの




なります。




「財産の変化」か、「現金の収支の変化」




の違いですね。







つまり




利益とはキャッシュの受け払いとは関係なく

財産が変動する事によってもたらされるものなのです。







具体的に見て行きましょう。




「掛売り」=売り上げたが入金は1か月後

「掛買い」=仕入れたが支払は1か月半後




利益は「売上-費用」でもたらされます。




そして、掛売り、掛買いのどちらの場合も「売上」(収益)、「仕入」(費用)は

計上されますが、キャッシュ(現金)は利益が出た時点では全く動いていない

事になります。




数字を入れて検証してみます。




4月

仕入600円で掛買い(支払1か月後)して、その商品が1000円で掛売り

(入金1か月後)された場合。(支払、入金のどちらも4月末締め)




4月の利益は、売上(1000円)-仕入(600円)=400円となりますが、

4月末現在キャッシュは0円ですね。




この場合「売掛金」と言う財産(資産)1000円

と「買掛金」と言うマイナスの財産(負債)600円が増えます




つまり資産(1000円)-負債(600円)=400円と言う計算から

からも利益は算定できますね。

「利益は財産の変化を測るもの」の定義がここで検証されます。







そしてキャッシュの入金は1か月後の5月末、支払いは1か月半後の

6月15日となります。 




ですので4月末現在はキャッシュは0円、5月末現在はキャッシュ1000円、

6月末現在はキャッシュ400円となります。




利益はすでに4月に400円発生していますが、6月末現在なってキャッシュが

やっと400円に追いついたと言えますね。




このように利益とキャッシュは「掛け取引」と言う一種の「信用取引」

によって、期間のずれが出て来ます。




それ以外には、




〇在庫(商品)・・在庫は財産ですので、前期より増えれば利益に

           なりますが、キャッシュは増加しません。




〇固定資産・・固定資産(建物・車・備品)はこれも財産ですので、

         購入すれば現金と言う財産(資産)が固定資産(資産)

         に変わるだけです。

         従って購入時点では利益は変化しませんが、キャッシュ

         だけが減少します。

         そして後日「減価償却」と言う手続で少しずつ費用にして

         行きます。




〇仮払金・・使途不明で仮に出したお金です。利益は変化しません

        がキャッシュが減ります。




〇借入金・・利益は変化しませんが、キャッシュは増えます。

        返済するときはキャッシュが減りますが、これも

        利益には影響しません。利息のみ費用となりこ

        れは利益に影響します。

        




〇資本金・・利益は変化しませんが、キャッシュは増えます。







以上、大きく見ると上記のような要因によって、利益とキャッシュ

にはズレが出てきます。※詳しくみるともっともっとたくさんあります。







しかし、以前にもこのコラムで言いましたが、利益とキャッシュは長期的

には一致しますので、




「利益が出ないとキャッシュは増えない」 







ここは絶対押さえておきたいところですね。
















       

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