コラム

2014-12-17

アカペラコラム2〜アカペラとゴスペルはどう違うのか?〜

長くアカペラをやっていると、時折「アカペラとゴスペルはどう違うのか?」という質問を受けることがあります。

映画「天使にラブソングを」によって日本でも大流行した「ゴスペル」とは「黒人による、プロテスタント系キリスト教の宗教音楽」の事であり、Good Spel──福音──が変化した語とされています。昨今はポップスの曲などをゴスペル風にアレンジして歌うということもさかんに行われますが、それらはあくまでも「ゴスペル風」なのであって、ゴスペルとは言えません。

一方の「アカペラ」とはこちらも本来の意味は「無伴奏で歌われるキリスト教の宗教曲」のことですが、今日では無伴奏での歌唱全般を指す言葉として広く認知されています。

言葉というものは時代によって変化するものであり、その意味するところもまた時と共に変わってゆくので、あくまでも現時点での定義ということになりますが、私見も交えて述べるならば、ゴスペルは音楽のジャンル、アカペラは演奏形態ということになるでしょう。よって冒頭の問い「アカペラとゴスペルはどう違うのか?」というのは、例えて言えば「弦楽四重奏と演歌はどう違うのか?」という問いと同じであるといえます。比較自体が成立しにくいわけです(ちなみに米国のアカペラコーラスグループ「TAKE6」の初期の作品は、形態はアカペラで内容はゴスペル、というものが多くありました。ぜひ聴いてみて下さい)。

ところで「ストリートコーナー・シンフォニー」という言葉をご存知でしょうか?アメリカ発祥のアカペラの一形態といえますが、楽器を買うお金のなかった若者たちが、当時の流行歌などに簡単なハーモニーをつけて街角で歌ったものを、こう呼ぶことがありました。「シンフォニー」といういささか大仰な呼び方が、いかにもとぼけていて僕は好きなのですが、今日日本で耳にする機会が多いのは、宗教曲から派生したというよりも、このストリートコーナー・シンフォニーの流れを汲んだアカペラの方かも知れません。日本では山下達郎氏の多重録音による一人アカペラ、その名も「On The Street Corner」シリーズがよく知られています。

TAKE6に代表される高度かつ複雑なハーモニーは非常に魅力的ですが、ストリートコーナー・シンフォニーのシンプルな3声のハーモニーにも無限の可能性を感じます。どちらにもそれぞれ良さがありますね。

我々 Be in Voicesは、結成時にたまたま5人だったのですが、考えてみると5人というのは、シンプルなハーモニーにも「複雑系」にも対応できる、ちょうど良い人数であったと思います。調理しだいで色んな料理ができるという感覚でしょうか。

次回は「音楽における推進力」について 書いてみたいと思います。

Be in Voices リーダー 泉かずしげ

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こちらのコラムも合わせてご覧ください!
アカペラコラム1〜アカペラ楽譜アレンジについて〜
アカペラコラム3〜音楽における推進力について〜
アカペラコラム4〜コードのお話〜
アカペラコラム5〜微妙な音をとる〜

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