育ちの空間を考える保育園設計のプロ
コラム
公開日: 2012-09-17 最終更新日: 2014-05-23
おすすめの本:『スウェーデンのスヌーズレン』
スヌーズレンというと、耳に馴染みのない言葉かもしれない。「人間のもつすべての基本感覚を刺激し、統合させ、機能させるための環境設定法」と、本書では定義されている。
一般的な設備としては、明かりをおとした小部屋にウォーターベッドを敷いて、様々な光や音の出る装置を置いたものが多いようだ。私自身、いくつかの児童デイサービスやケアホームで体験させていただいたが、夜の湖面に仰向けに浮かんで、オーロラをぼんやり眺めているような気分で、とてもリラックスできる。
本書では、知的障がいや、自閉、痴呆など、いくつかの応用例が紹介されているが、私は、児童デイサービスはもちろん、近年、発達障がいを持つこどもたちの受け入れが珍しくなくなってきた保育所でも、有益なものではないかと考えている。
本書には、スヌーズレンの解説や実例紹介とともに、筆者が一からそれを立ち上げる過程も綴られており、今からスヌーズレンをやってみようという方に、おすすめしたい一冊である。
(大塚謙太郎)
BOOK DATA
スウェーデンのスヌーズレン
【著】河本佳子
価格●2100円(本体2000円+税)
出版●新評論
発行●2003年5月
ISBN●4-7948-0600-0
19.3×13.5cm、193頁
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