コラム

 公開日: 2014-08-27  最終更新日: 2016-05-10

短パンにハイソックスじゃないとダメ?

ゴルフ場への服装についてのお問い合わせで、一番多く質問されるのが、

「短パン(※ショートパンツ)にはハイソックスでないとダメですか?」です。

たしかに日本の多くのゴルフ場 服装規定(ドレスコード)では、「短パン着用の際は、ハイソックスの着用をお願いします。」と一文が定められています。
短パンスタイル
なぜ、ズボン、パンツに対して、靴下の形状を決められなくてはいけなかったのでしょうか?
それなら、どうして海外のゴルファーは、誰ひとりとして、そのような格好をしていないのか?
さらに海外ゴルフ場のドレスコードを見てみると、「短パンにハイソックス」規定は見当たりません。
なぜ、日本だけ全国的に広まったのでしょうか?

もしかすると、伝統的なゴルフファッションスタイルである「ニッカボッカーズ(knickerbockers)」が関係しているのではないか、それが日本だけ何らかの理由で「ニッカボッカーズに専用ロングソックス」というスタイルが進化して「短パンにハイソックス」という形で残ったのではないかと考えました。
そこで、少し調べてみました。

ニッカボッカーズ・スタイル

ニッカボッカーズ
ニッカボッカーズスタイルとは、スラックスの丈が膝まであり、膝で裾を絞し、そこから下は専用のロングソックスをはくというスタイルで、登山者や建設現場で働く人も着用しています。ただ、現在ワークショップなどで販売されている通称「ニッカポッカ」は、すでに変形されていて、古来からのニッカボッカーズとは似て非なるものとなっています。

ゴルフでこれを着るのは、芝がぬかるんでいるときに、ズボンの裾が泥だらけになるのを防ぐのが本来の目的と言われています。また、スコットランドなどのリンクスコースに生い茂る常緑低木「ヒース(heath)」の中を分け入るときに足を傷だらけにならないように守るためにニッカボッカーズがはかれていたとも言われています。
それとは別に、ポケットが破れても、中に入れていたボールがズボンの内側を通って地面まで落ちるのを防ぐという役割もあります。卵を産まないように(笑)

「短パンにハイソックス」規定の起源説

「短パンにハイソックス」は、このニッカボッカーズの進化系、及び現代版のように見えます。しかし、この進化を裏付ける文献などが一切でてきません。

実は、「ニッカボッカーズに専用ロングソックス」と「短パンにハイソックス」は全く別な考えから定められたようです。それも日本独自の考えから生まれたという説です。

1980年頃、ある県のゴルフ場支配人会で「ズボンの丈が短くなっても、できるだけ素足は見せない」、「男性のすね毛が人目にふれないように」という理由からルールを定め、それが日本全国に一気に広がったという説があります。
ゴルフブームにより一気にゴルファーが増えた時期なので、風紀を考えて定めたとすると納得できます。

何一つ裏付けはないのですが、個人的に考えているのが、ミリタリースタイル、いわゆる軍服のイメージからきているのではないかということです。イギリスやアメリカ軍の南方地域での軍服を見ると、暑いジャングルを駆け抜けるためにショートパンツにハイソックスでのスタイルが見られます。こういう姿も要因のひとつとなっているかもしれません。
この説であればイギリスなどでも同様の規定があってもいいのではと思うので、やっぱり違うのかもしれません。
ミリタリーパンツ
結果として、歴史的な裏付けはなく、見た目の印象で定められたといったところでしょうか。

ソックスは個人の判断で決めるのが望ましい

グローバルな視点から考えると、日本でのみこのルールの遵守を求めることに違和感を覚えます。
現代において「短パンにショートソックス」が、決して他人に迷惑をかけたり、不快に思わせることだとは思いません。確かに「男性のすね毛が不快」と言われればそうかもしれませんが、現在の一般的な感覚ではそれも大きな問題ではなくなっています。また女性については禁止する理由がありません。
しかし、ハイソックスにはニッカボッカーズスタイルのように、足元を低木の枝や生い茂る草から守るという機能的利点があります。けっしてハイソックスは否定されるものではありません。
ソックスに関しては個人の判断によるべきものではないでしょうか。

すでに、「短パンにハイソックス」の規定について、見直されているゴルフ場が出てきています。
また伝統と格式を重んじる名門ゴルフ場でも見直されているようです。
今後、ますます「短パンにはハイソックス」という規定を厳しく遵守するゴルフ場は減少していくでしょう。

見た目の「ハイソックス」ではなく、機能性重視の「アンダーウェア」

ふくらはぎソックス
反対に、高機能素材によるレギンスなどのロングタイツやふくらはぎをカバーするアンダーウェアが発売されており、トップスだけでなくボトムについても「レイヤード(重ね着)スタイル」が、これから一気に広まるかもしれません。夏の紫外線や熱中症対策などにも有効とされています。
体調を考慮した機能性の観点でいくと、この流れも止めることはできません。
これらの新しいスタイルも考慮しながら、規定を考えていく必要があると思っています。

エチケットとして、定められているルールを遵守するのはゴルファーの努め

ただしゴルフ場には各々の理由があり、その姿を不快と思う会員様などが多くいらっしゃれば、それも充分な規定の理由となります。ゴルフ規則及びゴルフ場での規定を遵守することは、ゴルフの精神に基づくことにもなります。

初めてプレーするゴルフ場の場合は、必ず、事前に調べるか問い合わせるかして服装規定を確認するように心掛けてください。

外国の足元のドレスコード

外国のドレスコードでは、短パンにはロングソックスもショートソックスもどちらもOKとなっています。ただし、ロングソックスは様々な色やデザインでも良いのですが、ショートソックスは白が望ましいとされています。
dress code
また、外国の多くのゴルフ場では「trouser must not be tucked into socks(ズボンをソックスの中に入れてはいけない)」という服装の規定がされています。これは「ズボンの裾が汚れるからといってソックスの中に押し込むのはみっともない」という考え方があるからだと思います。感覚は様々ですね。

世界中「素足」はご法度!

ただひとつ言える事は、世界中「素足にシューズ」でゴルフでプレーすることはご法度とされています。
かならずソックスは履いて下さいね。

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