コラム

2014-12-28

「ジャケットを着てゴルフに行く」 その④ まとめ

日本のほとんどの会員制ゴルフ場では、入退場時の「ジャケット着用」や「ブレザー着用」が「ドレスコード(服装規定)」のひとつとして定められています。
しかし、ゴルフの服装規定(ドレスコード)は、世界共通あるいは日本全国共通のようなものではなく、また万国共通のゴルフ規則にも何一つ明記されてはいません。あくまで、プロアマの各競技団体や各ゴルフ協会や連盟、世界中の各ゴルフ場が各々で決めているに過ぎないのです。

これまでのコラムでは「入退場時のジャケット着用」について、以下の3点から考えてみました。

なぜ、第2次世界大戦後ぐらいまでのゴルフでは「スーツ(紳士服)」を着てプレーしているのか?
マスターズの「グリーン・ジャケット」のように、各々のゴルフクラブで「ブレザー」にエンブレムを付けて会員ユニフォームとしたことから広がった?
日本ゴルフの発展の中で移り変わっていく人の心
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これらを順に考察しながらまとめたいと思います。

①のまとめ


①では、昔のゴルフ写真に多く見られる「ジャケットにタイとスラックス、またはニッカポッカ姿」でのプレーについて調べました。「紳士=正装」でのゴルフプレーという構図が、この服装となっていたのではないかと思っていましたが、実はそうではなかったことが分かりました。確かに18世紀までのゴルフでは、英国の王族や貴族が正装でゴルフをしていたようです。しかしその後、黒の「コート」が正装となるととてもゴルフができる服装ではありません。そこで寛ぐときの服装、カジュアルウェアとしての「ラウンド・ジャケット」でのプレーが主流となりました。ただし、あくまで「ジャケット」の中での「カジュアルウェア」です。現代でいうところの「襟なしシャツ」でのプレーが許されているわけではありません。決して「ゴルフ」=「紳士」=「正装でプレー」ではなく、「ゴルフ」=「紳士」=「カジュアルウェアでプレーOK」ということが分かりました。「英国紳士」は着崩しても「紳士」ということですね。

②のまとめ


②では、「ブレザー」による制服について考えてみました。英国ではゴルフクラブは会員とともにあり、ゴルフを愛する「同好の友人」の証として約150年前から「赤いジャケット」の制服が用いられています。日本における「ジャケット着用」の本来の意味合いは、「同好の友人」であり、同じゴルフクラブを愛する会員の証として、「ゴルフクラブのエンブレムを付けたジャケット」を着ることが、充実したクラブライフやステータスを満たす大切なアイテムのひとつだったのではないでしょうか。

③のまとめ


③では、日本ゴルフの発祥から現在に至るまでの栄枯盛衰を調べました。「ジャケット着用」ひとつをとっても、今後のゴルフ場の運営方針に沿う必要があり、それを明確にすることによりゴルファーの志向に合わせてゴルフの楽しみ方や利用の仕方などの選択する幅が、広がっていくことが望ましい形であると考えます。

3点の検証結果として

以上のことから、「ジャケットの着用」の服装規定は、時代によって変化することが望ましいと思います。会員のステータス性を保つ上でも「ジャケットの着用」が必要であれば、そのルール厳守に努めたり、新たなゴルファーを獲得し、ビジター中心に運営していくため「ジャケット着用」の徹底ができない場合には規定を見直すなど、ゴルフ場の運営方針を明確にして、それに合わせて規定を見直して、ゴルフ場に来場するゴルファーが違和感を感じることなく、気持ちよくプレーできるようにすることが必要だと思います。

またゴルファーも今はインターネットでゴルフ場のサイトから服装の規定などはすぐに調べることができます。初めていくゴルフ場であれば、なおさらゴルフ場の定められた規定を遵守することが、「ゴルフの精神」に基づいたゴルファーとしての大切な資質であると考えます。

「ゴルフの精神」は時代を経ても変わらない

ここでいう「ゴルフの精神」とは、英国セント・アンドルーズに本拠を構えるR&Aが、USGA(全米ゴルフ協会)と共同で取決め、JGA(日本ゴルフ協会)が翻訳して発行している世界共通で唯一のゴルフ規則の第1章“エチケット”に明記されている「ゴルフの精神」の項目を指しています。これは、ゴルフが審判のいないスポーツとして、他のゴルファーへの心くばりと誠実さを最も重視しており、礼儀正しさとスポーツマンシップに基づくマナーでの立ち振る舞いを定めています。

服装の規定は変わっていっても、「ゴルフの精神」はゴルファーにとって“不変のルール”なのです。
このルールに従い、定められた規定を遵守し、他人への心くばりを大切にして、誰もが楽しくプレーできるようにすることが「ゴルフ」というスポーツで得ることのできる「ジェントルマン(紳士)」の称号なのではないでしょうか。
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ゴルフ規則第1章“エチケット”
◆ゴルフの精神
『ゴルフはほとんどの場合レフェリーの立ち会いなしに行われる。また、ゴルフゲームは、プレーヤーの一人一人が他のプレーヤーに対しても心くばりをし、ゴルフ規則を守ってプレーするというその誠実さに頼っている。プレーヤーはみな、どのように競い合っているときでもそのようなことに関係なく、礼儀正しさとスポーツマンシップを常に示しながら洗練されたマナーで立ちふるまうべきである。これこそが正に、ゴルフの精神なのである。』
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