コラム

2015-03-13

「ディボット・スティック」誕生ストーリー  第四話

2013年10月、弊社が推進するゴルフマナー啓蒙活動の一つとして、ディボットツール&ティー「ディボット・スティック」を開発し、販売を始めました。
2015年1月現在で累計25万本、42のゴルフコース、4つのゴルフ団体、そして10社の企業に利用されるに至っています。

弊社有馬カンツリー倶楽部は、昭和35年(1960年)の開場から今日まで、レストラン、コース管理、キャディーに至るまで人材派遣や業務委託に頼ることなく、ひたすら生真面目にゴルフ場運営だけを続けてきました。
そんな有馬カンツリー倶楽部が、なぜ「ディボット・スティック」をつくったのか、そして、なぜうるさいまでにゴルフマナー、ゴルフマナーと言っているかを少しお話したいと思います。

前回 第三話のつづき

「グリーンフォーク」によるマナー啓蒙の限界

日本の多くのゴルフ場では、お客様が自由にコースに持って行けるように、グリーンフォークを無料提供していることは皆様ご存じのことでしょう。

有馬カンツリー倶楽部でも昔からステンレス製のグリーンフォークをスタート室前にマーカーやペグシルと一緒に置いていました。
しかし近年では、年間約4万人の来場者に対し、グリーンフォークの減る数が年間約1万個。無料でも4人に1人しか持っていかれません。
スタート室前にあるグリーンフォーク
この状況は当然のことで、長年に渡り、至るところのゴルフ場が無料で提供し続けているので、いくらでも手に入れることができます。ボールマークを直すツールをたくさん持っていても仕方がないということでしょう。

キャディバッグやボストンバッグのポケットの中に、ゴルフ場のロゴマークが入ったプラスチック製やステンレス製のグリーンフォークがたくさん入っていませんか?
バッグの肥やしのグリーンフォーク
おそらくほとんどのゴルファーの方がグリーンフォークを持っていることでしょう。
しかし、その割にグリーン上のボールマークは直されていません。
なぜでしょうか?

原因としては、

「グリーンフォークが「バッグの肥やし」となっている」
「バッグには入っているけど、グリーン上まで持ち歩いていない」

ということが考えられます。

このような状況だけを見ると、グリーンフォークの存在が、ゴルフ場運営における経費削減の対象となってもおかしくありません。弊社でもそういう考えをするようになっていました。

また「グリーンフォーク」は、プラスチック製やステンレス製など素材による若干の形状の違いはあっても、性能は何十年と変わっていません。

この間に日本のゴルフ場のグリーンの芝は「コウライシバ」から「ベントグラス」へと大きく変化しました。
その変化に対応したのは、「グリーンフォーク」の使い方のみ。形状は一切変わることはありませんでした。
様々なグリーンフォーク
コウライシバのグリーンでは、ボールマーク中心部(患部)の周りに「グリーンフォーク」を斜めに突き刺して、テコの要領で患部を持ち上げるようにして平らになるように修復していました。
しかし、この方法でベントグリーンにできたボールマークの修復をすると、一旦持ち上げても、すぐに沈んでしまいパッティングクオリティーに問題があるということで、患部を覆うように周辺から寄せる修復方法が良いだろうという専門家が多くなりました。



全く違う芝質になっても、「グリーンフォーク」そのものの形状は変わらず、使い方がなんとなく変わっただけ。
メーカーから「この方法で修復するように」という取扱いについての説明は一切なし。
新しく始めたゴルファーにとっては、どうやって使ったらいいよいのか戸惑うことも多いのではないかと思います。

このような状況では、

「自分のパットライン上のボールマークだけを平らに、それ以外はほったらかし」

という時代が来てしまうかもしれないと危惧しています。

すでに当倶楽部も含めて多くのゴルフ場では、管理作業のひとつとして、お客様のラウンド終了後に、ボールマークを修復しながら、全グリーンの点検をしています。
コース作業員によるボールマーク修復作業
将来、この作業がゴルフ場の管理責任において必須となり、ボールマークだらけのグリーンを修復してまわるのが当然という時代がすぐそこまで来ているように感じていました。

新しいディボットツールでマナー啓蒙をしたいという想い

そんな時に見つけたのが、「ピッチプロ・ゴルフ(PitchPro Golf)」の“1本足のディボットツール”でした。
ピッチプロゴルフ
グリーンフォークと違う新たなツールを置くことによって、「ボールマークを修復する」というマナー啓蒙を推進していきたい。
なんとしても「ピッチプロ・ゴルフ」の“1本足のディボットツール”を、有馬カンツリー倶楽部でゴルファーに無料提供したいと考えるようになりました。

まずは「ピッチプロ・ゴルフ」のサイトにある価格から、輸入した場合の総仕入れ価格を考えてみました。ジェトロ(日本貿易振興機構)の大阪事務所にも行っていろいろ聞いてみました。小物商品なので関税はかかりませんが、それでも輸送コストなどを考えると、あまりにも高額となってしまうので、お客様への無料提供では扱えないということが分かりました。

そこで、日本のグリーンフォークのメーカーに、一本足のディボットツールを開発する可能性を聞いてみたところ、「今は(グリーンフォーク)市場が年々縮小しているので、とてもリスクを冒してまで新商品の開発は考えられない」と即答されました。

また、別の業者さんにも話を聞くと、「この商品と同じものを中国で作らせたらいいじゃないですか。簡単に安く、そして大量に仕入れられますよ」と言われました。

私たちには商品開発の知識がないので、現実的なのか非現実的なのか、本気なのかジョークなのか分かりません。
「この後に及んで、新しいグリーンフォークなんて」とバカにされているような気分になりました。

それでも
「何とかして一本足の新しいボールマーク修復ツールが欲しい!」
「新しいツールで、プレーヤー自身で自分の作ったボールマークを修復して欲しい」
という想いは強くなるばかり。

当倶楽部支配人やキャディーマスターと何度も何度も相談しました。

× 輸入  × メーカーによる新商品    
? 中国での類似商品製作

そうして出た結論が、

「自分たちでつくってみるか!」

しかし「自分たちでつくる」=「製品を開発し、販売していく」ということになります。
そこまでの自信も勝算も何もありません。

「とにかくサンプルをつくっている間に最終的に決めればいいか。」
と、とりあえず後回しにすることにしました。
2013年3月のことでした。

つづく
*******************************
Facebookにおいて具体的なマナーやルールの事例を写真付きで毎日更新中!
ぜひご覧ください。
「今からでも遅くないゴルフマナー&ルール」
*******************************
ディボット・スティック専用サイトはこちら
アマゾン・ショップはこちら
*******************************
新有馬開発株式会社/有馬カンツリー倶楽部
〒669-1334 兵庫県三田市中内神南山841
TEL:079-565-2111 FAX:079-565-2121
URL:http://www.arimacc.jp/
*******************************

この記事を書いたプロ

新有馬開発株式会社(有馬カンツリー倶楽部) [ホームページ]

マナー講師 谷光高

兵庫県三田市中内神南山841 [地図]
TEL:079-565-2111

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

14

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
セミナー・イベント
DIVOT STICK
現在、全15色

■■ボールマーク修復具&ティー『ディボット・スティック』■■2013年10月、ゴルフマナーの基本「ボールマーク修復」のための新しい修復ツールとして「ディボット・ス...

有馬カンツリー倶楽部
18と10

弊社が運営する「有馬カンツリー倶楽部」をご紹介させていただきます。◆立地と交通:好立地で至便性抜群➀中国自動車道・六甲北有料道路の神戸三田ICから3km(約...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
谷 光高(たに・みつたか)さん

ゴルフマナーの向上へ、3本柱を掲げて活動(1/3)

 兵庫県三田市の「有馬カンツリー倶楽部」は、1960年に創設された歴史あるゴルフ場です。大阪や神戸からのアクセスも便利で、広い打ちっ放し練習場やていねいな接客も評価され、ゴルフ誌の「人気急上昇コースランキング」では近畿エリアで3位に選ばれる...

谷光高プロに相談してみよう!

読売新聞 マイベストプロ

ゴルフマナーの向上に3本の柱で取り組みます

会社名 : 新有馬開発株式会社(有馬カンツリー倶楽部)
住所 : 兵庫県三田市中内神南山841 [地図]
TEL : 079-565-2111

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

079-565-2111

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

谷光高(たにみつたか)

新有馬開発株式会社(有馬カンツリー倶楽部)

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
このプロへのみんなの声

知っていると思っていたのに、実は間違っていることが多かった!

マナーやルールは自分が知っていることとは大きく違い、間違...

T.T
  • 30代/男性 
  • 参考になった数(1

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
ボールマークをキレイに直せますか?
イメージ

 グリーンフォークが苦手でして・・・ ボールマークの修復に必要なツールとして長年に渡って君臨してきたグリ...

[ みんなのゴルフコースを大切にするマナー ]

スロープレーの罠にはまっていませんか?
イメージ

「こんなに急いでプレーしているのに、“遅い!”って言われた!」「走っても前の組に追いつかない・・・下手だか...

[ プレー時間を守るゴルフマナー ]

なぜゴルフには、シャツの裾を入れる「タック・イン」規定があるの?
イメージ

 「タック・イン」とは? 1894年のUSGA(全米ゴルフ協会)の設立以降、アメリカ全土にゴルフが広まるにつれ、...

[ ゴルフの服装マナー ]

女子プロゴルファーが試合中に人命救助!
イメージ

ロサンゼルスタイムズにも掲載された実話です。 月曜日の予選会に参加していたメアリープロ 1988年5月16日月...

[ ゴルフの歴史やエピソード ]

グリーン上に残るゴルフシューズの傷跡から見えるもの
イメージ

 今、あなたが最も改正して欲しいルールは? 20年ほど前、アメリカのゴルフ雑誌が約5000人の読者を対象に次の...

[ 社会人に役立てて欲しい「ゴルフの効用」 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ