傾斜地に家を建てるプロ
コラム
公開日: 2015-07-22 最終更新日: 2015-08-04
傾斜地や狭小地で家を広く見せるスキップフロアの特徴
1 スキップフロアとは?
スキップフロアとは、1階→中2階→2階というふうに、
フロアの高さをずらしながら連続する階層を構成することです。
傾斜地の場合を考えると、地形の斜面に沿うようにフロア高さを
変化させて計画することで、傾斜地の特徴を有効に捉えた住宅を建築することができます。
2 スキップフロアにするとどうなるの?
たとえば、フロアを半階ずつずらしたスキップフロア住宅を想像してください。
・家を広く感じる 家が広く見える
一般的なフラットなフロアの住宅で広さを求めるとき、水平(平面)方向に広がるように考えます。
スキップフロアでは半階ずらすことにより、上下(断面)方向にも広がりをつくることができます。
段差のついたフロアは階段でつなげていくことになりますが、それが吹抜けのある住宅と
同じような効果をもたらし、水平方向だけでなく垂直方向にも開放的な空間を創り出します。
ですから、実際の床面積以上の広がりを感じさせてくれます。
・風通しがよく日当たりが良い
高低差のあるフロアや階段により、風通しがよく日当たりの良い住まいになります。
・それぞれの空間を有効に活用できる。
開放的なスキップフロアの家は、それぞれの部屋が、フロアの高低差をうまく利用することで
間仕切り壁に頼らずに緩やかに分けることができ、家族の気配を感じることができます。
・日常生活における動線を短縮できる
日常生活の動線を短縮したい。空間を有効活用して無駄をなくしたい。
収納スペースを多く取りたい方にもスキップフロアは有効です。
3 スキップフロアにしようと決めたら知っておくべきこと
・建築コストがやや高くなります。
空間を有効に利用するということは、建築面積や床面積に反映されない
施工床面積が増えたり、収納やロフトなど部屋の帖数に表現されない部分が増えます。
・光熱費などのことも考えておかなければなりません。
スキップフロアの開放的な空間は、極端に言えば家全体がワンルームのようにも考えられます。
春秋の季節の良い時は風と取り入れ、夏冬の季節には日照を室内に
取り入れたり遮断したりする工夫が必要です。
・バリアフリーとは真逆の考えです。
高低差のあるフロアは、階段でつながります。
4 スキップフロアはこのようなご希望の方にオススメです!
傾斜地・狭小地などの敷地条件。
ガレージハウス、天井の高いリビング、天井裏・小屋裏・床下収納、ロフトなどの要望。
などに有効な手法だと思います。
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大阪府茨木市内にある1級建築士事務所「grow design」(グロウデザイン)代表の若井義治さんは「住まい手が安全に暮らせること。家族が生活を優しく育めること」を信念に家づくりをしています。兵庫県宝塚市山手台に広大な土地を造成した大手不...
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