コラム

 公開日: 2017-06-26 

答のない問題を考えるのがこれからの主流_特別寄稿

答のない問題を考えるのがこれからの主流
2049年に向かって
辻中豊(筑波大学教授・元筑波大学副学長)

2017年はどんな年でしょう。これから子どもたちの未来はどのように広がっていくのでしょうね。
「世代ごとに時代の節目がある」と、あまり根拠のないことをつぶやく評論家や学者がいます。20~30年ごとに時代が変わるというのは、考え始める年によって違うわけですから変なのですが、いつ始めてもそれなりに面白い解釈ができそうです。
今年は2017年ですから、25年ごとにさかのぼってみましょう。1992年。そうですね、バブル崩壊前の91年はソ連崩壊という大事件が起こりました。アメリカは親のブッシュ大統領、日本は宮沢内閣。今の学生はほぼすべてこの年以後の生まれです(もうすぐ21世紀生まれが入学)。私も、在米研究を終え新しい研究をスタートした年でした。まだインターネットも携帯電話も一般的ではなく、Eメールの走りのパソコン通信も一部のマニアだけのものでした。
その前の1967年に飛んでみましょう。東京オリンピックが64年。日本が西側(!)の中で第2位の経済力に躍り出たのが68年。政権は自民党が強く佐藤栄作内閣、アメリカはケネディ暗殺後に継いだジョンソン大統領。ベトナム戦争が激しい時期で、北爆という切り抜きを宿題で提出した思い出があります。
その前はといえば1942年。東条英機内閣で太平洋戦争の初期、ハワイに近いミッドウェー海戦で戦局が日本守勢に転じるときですね。興味深いことに少し前の4月30日には第21回総選挙、「翼賛選挙」と呼ばれる、政党が大政翼賛会しかない選挙が行われました。
今からちょうど100年前の1917年には、世界初の社会主義国家ソ連が10月に誕生。その前の1892年は日清戦争前の不穏な情勢ですが、国内ではアジアで実質的に初めての憲法、大日本帝国憲法(1889年)のもと、衆議院が大きく荒れました。なかなか予算が通らず困った政府は選挙干渉を行いました。
その前の1867年は、大政奉還、王政復古によって明治維新が開始された年ですね。
こうして並べてみると、いつもそれなりに面白い時代の転換があるように見えます。
では未来に目を転じましょう。25年足すと2042年ですが、ちまたでは2049年問題(シンギュラリティ)といって人工知能が人間の能力を超えるとか、建国100年の中国が世界の覇権を確立するとか騒ぎ始めています。
今日皆さんにお伝えしたいことは、ただ一つ。「自分の頭で答のない問題を考える」ことがこれからの主流だということです。
25年の節目ごとに振り返っても、日本と世界が大きく変わってきたのが分かります。しかし、その時々の私たちにはよく見えませんでした。加えて、これからの25年という今の子どもが生きる世界はもっと不確実で不透明な世界なのです。そこで必要なことは、与えられた答え(正解)を見つけるのではなく、子ども達が自分の考えをしっかり持ち、他の人に共感でき協働できるコミュニケーション力で、答えのない問題を解決していく能力が必要です。

私の友人から寄せていただいた寄稿文です。
参考にしてください。

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