コラム

2015-08-11

営業職における交渉力とは【営業交渉術】

営業におけるWin-Win交渉

営業の最終目標は「お客さまに自社の物品やサービス、情報などの商品を買ってもらうこと」です。

私がおすすめしている営業におけるWin-Win交渉とは、自社が売りたいと思うものをお客さまに売るのではありません。

まずお客さまの抱えている問題を発見します。
次に、それを解決するためにふさわしい自社製品を提案します。そして、お客さまの役に立ち、自社も利益を上げることが、Win-Win交渉です。

営業のためのWin-Win交渉の手順は、以下の通りです。
1. お客さまの状況を把握する。
2. お客さまが抱える問題を発見する。
3. お客さまに本当に必要なものを自覚させる。
4. 最後に自社の商品を提案する。

では、ここで事例を挙げて、ご説明したいと思います。

出版社営業Aさん、大手書店のビジネス書担当者Bさんの例

Aさんは出版社営業、Bさんは大手書店のビジネス書担当者です。
ビジネス書の新刊に関するWin-Win交渉が成立するまでをご紹介します。

Aさんは頻繁に書店に顔を出し、Bさんに他の書店での展開情報や新聞広告掲載の時期、その都度新しい販促物を渡して情報を提供していました。

Bさんも他者の売れ筋商品をAさんに教え、よく売れている表紙のデザインやタイトルのつけ方、POPの作り方などを教えていました。

Aさんは出張などで地方へ行くと、必ずBさんに何かお土産を買ってきていました。

Aさんは常にBさんにとって何が必要な情報なのかを考え、何を求めているのかを聴き出すようにたくさんのコミュニケーションを取っていました。

AさんとBさんは良好な信頼関係を築いているように見受けます。
しかしながら、ここまでくるのに、Aさんは時間を費やしました。
どのように時間をかけたのか、確認していきましょう。

念入りなリサーチの次に問題解決

「お客さまの状況を把握する」とは、現状をリサーチし状況を理解することです。

この場合であれば、売り場の広さを把握することは必須です。特にビジネス書のスペースは●●㎡であると、Aさんは確かな面積を調査しました。内訳として「自己啓発」「マーケティング」「経営学」「経済学」「リーダー論」「起業」「販促」「ビジネスマナー」「交渉」など、ジャンルごとに各々の広さの数値も記録しました。

Bさんに許可を取り、売り場の写真も撮り、雰囲気や本の見え方なども後でじっくり調査しました。

売れ筋のジャンルは「自己啓発」です。表紙には「数字」「青色」「子どもの写真」「意表をつくタイトル」が使われ、「漫画による分かりやすさ」「読みやすさ」が求められていることなどがわかりました。
現状を把握する上でこれらの作業は非常に重要な基礎となります。

次に「お客さまが抱えている問題」とは、「あるべき姿」と「現状の姿」のギャップを指しています。それを発見するのがミッションです。
営業には、「状況を見極める洞察力」と「問題の本質を解決できる対応力」が求められます。
Aさんは現状から考察し、以下の事柄を発見します。
「ビジネス書の新刊が多いけれど、ジャンルが偏っていること。売れるものと売れないものの差が大きくて、選定と陳列に困っていること。売れる本は大量に置きたいし、売れない本は棚ざしでいいのではないか」…などです。

ラストにようやく「自社の商品を提案する」

続いてAさんがしなければいけないことは、「お客さまに本当に必要なものを自覚させる」ことです。

色々ときく中で、Bさんが「実は交渉術関連の書籍があまりなくて、セミナーをよくやっている著者の書籍があったらよく売れると思います」と言っていたので、Aさんは早速、編集部に依頼し著者をあたってもらいました。

セミナーを頻繁にやっている講師による交渉術の書籍の企画がようやく決まり、AさんはBさんに報告に行きます。

「自社の商品を提案する」ことが最後のミッションです。

Aさんは「全国で年間200回もセミナーをしている講師による交渉術の書籍を作ることにしました。つきましては、10月に完成しますので、ぜひ100冊平積みで展開してください。著者に依頼して、簡単な交渉術セミナーとサイン会をしてもらいます」と言いました。

Bさんは「ありがとうございます。100冊は多いので、80冊でしたら半年は返品せず、何とか売りきるようにスペースを確保して展開します。それにイベントまで提案してくれて助かります」ということでめでたく交渉が成立します。

最後にWin-Win交渉の結果をご紹介

Win-Win交渉の結果として、
・AさんのWin→新刊のビジネス書を80冊平積みで置くこと。
・BさんのWin→売れると確信した書籍を80冊仕入れ、集客を見込めるイベントも決まった。
・BATNAとして、100冊は無理だが、半年は返品せず売り切る努力をする。

いかかでしょう。ぜひ御社の業務に当てはめながら、応用してみてください。

この記事を書いたプロ

株式会社 K.BLOOM [ホームページ]

マナー講師 葛西久仁子

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