コラム

 公開日: 2011-01-09  最終更新日: 2011-05-15

診療所のレセプト請求もれ事例vol.17 

診療報酬のプラス改定や来院患者の大幅な増加が見込めない経営環境において、クリニックの院長からレセプト請求モレのチェックをご依頼頂く機会が増えております。

今回は診療所でよくあるレセプト請求もれ事例を紹介できる範囲でまとめていきたいと思います。

<1>初診料・再診料
1.患者が任意に診療を中止し1カ月以上経過した後、再び診療を開始したケースにおいて初診料を算定できていない。

2.喘息、てんかん等において継続治療せずに発作時のみ受診した場合の1発作ごとに初診料を算定できていない。

3.同一月内、同じ傷病名で、一度治癒しているにもかかわらず初診料を算定できていない。

4.電話による療養上の指導について再診料が算定できていない。
 
5.ワンポイントアドバイス
・初診料は一回しか算定できないものと思い込んでいる医療従事者は意外と多いです。初診料の算定要件は、継続的に治療している傷病がある場合を除き「医学的に初診が発生する場合」とされています。ただし、初診料の算定は院長の方針もあるので院内で方針を周知徹底しておくことが重要です。

・すべての傷病が治癒したあとは、その後、同日の受診であっても初診料は算定できます。ただし、転帰欄に「治癒年月日」の記載がないと再診料に減点されるのでご注意ください。 


<2>外来管理加算

1.処置料を算定できない処置(例:100平方センチメートル未満の熱傷処置、皮膚科軟膏処置、洗顔など)を実施しているが、外来管理加算を算定できていない。

2.介護保険の通所リハビリテーションを行っている患者に外来管理加算を算定できていない。

3.同日、再診であって、算定要件を満たしているにもかかわらず外来管理加算を算定できていない。

4.ワンポイントアドバイス
上記の例のような、簡単な処置については基本診療料(初診料、再診料)に含まれていて別途算定ができません。一方、外来管理加算は、処置料を算定できる処置を実施した時は算定できないルールになっているが、基本診療料に含まれる処置を実施した場合には算定ができることになっています(平成20年3月28日 厚生労働省疑義解釈)。


<3>投薬(特定疾患処方管理加算)

1.特定疾患を主病とする患者で主病以外の疾病に対する投薬だけの日のケースにおいて特定疾患処方管理加算が算定できていない。

2.特定疾患療養管理料が算定できない初診月で、主病が対象疾患の患者に特定疾患処方管理加算が算定できていない。

3.在宅療養指導管理料算定患者に特定疾患処方管理加算が算定できていない。

4.ワンポイントアドバイス
・小さな点数であるが特定疾患処方管理加算は請求漏れや誤解釈の多い代表的な点数です。特定疾患処方管理加算は、対象疾患があれば処方された薬剤は対象疾患以外の薬剤でも算定が可能です。

・特定疾患処方管理長期投薬加算(65点)算定のルールは1日おきに14日分投与しても処方期間が28日以上あれば算定することができます。


今回はここまでとします。レセプト請求に間違いがないという思い込みを捨て、点数表、厚生労働省の疑義照会等に戻ってチェックするという習慣づくりにチャレンジしてください。
最後までお読み頂きありがとうございました。
感謝!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 合同会社 MASパートナーズ 原 聡彦(hara toshihiko)

 住所:〒540-0031 大阪市中央区北浜東1-15 
              ビル・リバーセンター503号
   E-mail : hara@maspartners.co.jp 
------------------------------------------------------------------
 MASパートナーズ公式サイト < http://www.maspartners.co.jp/>
 原聡彦ブログ「気づき日記」 < http://blog.livedoor.jp/masp2010/>
 原聡彦ツイッター      < http://twitter.com/toshihiko_hara>
------------------------------------------------------------------
「マイベストプロ大阪 合同会社MASパートナーズ 
医療経営指導のプロ 原聡彦(はらとしひこ)の取材記事!」
http://pro.mbp-osaka.com/masp/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



この記事を書いたプロ

合同会社 MASパートナーズ [ホームページ]

経営コンサルタント 原聡彦

大阪府大阪市淀川区西宮原2丁目7番53号 Marutaビル5階 [地図]
TEL:06-6399-6488

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
メディア掲載情報
イメージ

2011年10月より全国の医薬品卸会社のユーザー医療機関に配布している医業情報ダイジェスト(月2回発刊)の連載記事を担当させて頂いております。私が担当している連載記...

 
このプロの紹介記事
原 聡彦(はら としひこ)さん

現場主義のコンサルティングをモットーにしています(1/3)

 医療機関専門のプロフェッショナル経営サポーター「MASパートナーズ」代表の原聡彦さんは、約16年間、神戸、大阪の2つの医療専門会計事務所での勤務を経て2009年10月に起業しました。「私自身が経営者になって、本当の意味でも経営者の孤独を実...

原聡彦プロに相談してみよう!

読売新聞 マイベストプロ

会社名 : 合同会社 MASパートナーズ
住所 : 大阪府大阪市淀川区西宮原2丁目7番53号 Marutaビル5階 [地図]
TEL : 06-6399-6488

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

06-6399-6488

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

原聡彦(はらとしひこ)

合同会社 MASパートナーズ

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
不満から始まったクリニック内研修〜スタッフが研修講師になるの巻〜
イメージ

私どもの院長夫人コーチングのクライアントでクリニック経営のマネジメントに真剣に取り組んでいる院長夫人のコラ...

[ 院長夫人の日々是勉強~クリニック経営のレシピ~ ]

電子カルテとドクターズクラーク導入時に気をつけてほしいこと〜その1〜

私どもの院長夫人コーチングのクライアントでクリニック経営のマネジメントに真剣に取り組んでいる院長夫人のコラ...

[ 院長夫人の日々是勉強~クリニック経営のレシピ~ ]

院内研修~研修後のアウトプットについて~

私どもの院長夫人コーチングのクライアントでクリニック経営のマネジメントに真剣に取り組んでいる院長夫人のコラ...

[ 院長夫人の日々是勉強~クリニック経営のレシピ~ ]

院長夫人のための実践的マネジメントセミナーの講師をしました!

私どもの院長夫人コーチングのクライアントでクリニック経営のマネジメントに真剣に取り組んでいる院長夫人のコラ...

[ 院長夫人の日々是勉強~クリニック経営のレシピ~ ]

接遇教育の根本にある『気配り』vol.4 

最近、患者さんへの接遇教育を熱心に実施している医療機関が増えています。その原因は患者さんから医療機関へ向け...

[ 医療経営の処方箋 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ