コラム

 公開日: 2012-07-23 

地盤改良の必要性と費用

地盤改良についてお問い合わせが多くなっています。何故必要なのでしょうか?また費用はどの辺が目安なのでしょうか?

基礎と並んで地盤改良が地震対策の決め手になりつつあります。しかし、地盤改良を住宅レベルにまで施す様になってまだ日も浅く、その必要性も価格帯が浸透していません。
地盤改良が最近になって何故注目されているのでしょうか?

【地盤改良の必要性】
木造住宅の重さは平米当たり概ね1.5tonから2.0ton程度です。この事から建物の自重を支える事の出来る地盤は3.0ton/㎡程度以上とされてきました。しかし、建築確認申請には、地盤の強さ(地耐力)を検証する義務が無いのです。建築基準法では、建築確認申請が下りれば建築しても良い事になっていますが、地耐力については施工業者の判断に委ねられ、公的な監視の目に留まる事無く建てられて来ました。
平成14年「住宅の品質確保促進に基づく法律」(品確法)の制定により施工者に10年保証が義務化されるようになり、その担保として瑕疵保険に入る業者が増えました。その瑕疵保険に入る条件に地盤調査が含まれたのです。地盤調査をして地耐力の検証をしなければ保険に入れませんので、地盤調査を数多く行うようになりました。
そこで、だんだんと判ってきたのが、軟弱地盤の多さです。誤解を恐れず大まかに云いますと、沖積平野の殆どは地耐力が3.0ton/㎡未満だったのです。もっと平たく云えば大阪市や大阪市周辺衛星都市の殆どは地耐力が3.0ton/㎡未満です。
平成14年までの建物は、殆ど地盤調査を受けていません。まして地盤改良もしていません。地耐力3.0ton/㎡未満でそのまま家を建てるとどうなるのでしょうか?建てた当初は何も起こりません。起こっていればそれまでに大問題になっています。でも安心と云う訳ではありません。10年15年と住み続ける間に徐々に家が傾き始めます。不同沈下が起こるのです。不同沈下は急激な現象ではありません。徐々に起こります、「最近、戸が閉まりにくくなった」「引き戸を閉めても隙間が残る」そう云った現象が起こるのは10年以上経過してからです。平成14年以前はそんな現象が起こっても「建物が古くなってきたから」で済まされていた現象です。
品確法が制定されて10年が経ちますが、立て付け不良の建具のメンテナンスは激減しています。地盤改良を施すと、不同沈下を抑える事が出来るのです。
また、地震の様な急激な揺れに対しても地盤改良は効果を発揮します。軟弱地盤と強固な地盤では、同じ大きさの地震でも揺れている時間の長さや、揺れの大きさが異なるのです。

【価格帯は?】
地盤改良は工法によって値段が異なります。木造住宅の場合、表層改良・柱状改良・杭工事の三つのタイプに分かれます。
表層改良の費用の目安は基礎1㎡当たり1万円前後です。建物の直下全体を掘り返しますので、敷地に余裕が無いと隣家への影響が出ます。また、2mより深い位置に軟弱部分があると表層改良では効果が発揮されません。
柱状改良の費用の目安は、1㎡当たり12000円程度です。直径60cm程度の穴を地面に空け、そこに改良材と土を混ぜた改良土を充填して、基礎の下に均等に改良していく方法です。工法・マニュアルが完成しており、表層改良よりも確実な地耐力が期待できますが、5m以深の軟弱地盤には対応出来ません。
杭工事は、何処まで杭を入れるかによって値段は変りますが、1㎡当たり2万~3万円程度が目安です。割高なのがネックですが、最も安心出来て軟弱地盤の深度の影響もありません。

この記事を書いたプロ

岡田一級建築士事務所 [ホームページ]

一級建築士 福味健治

大阪府大阪市阿倍野区天王寺町南2-15-17 グリーンハウス401 [地図]
TEL:06-6714-6693

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
費用等について
イメージ

【お問い合わせ方法】右側の「メールで問い合わせる」かhttps://mbp-osaka.com/oado/inquiry/personal/↑をクリックして下さい。【氏名はハンドルネームでも構いま...

日本住宅再生研究所
日本住宅再生研究所

●特定非営利活動法人 日本住宅再生研究所とは? (Japan House-reproduction Laboratory) {略称JHL} 高度成長期に粗製濫造された木造住宅が、一斉に物理的耐用...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
福味健治 ふくみけんじ

ローコストで免震住宅・省エネ住宅を提供する一級建築士(1/3)

 「千利休の作とされる茶室“待庵”は、誰もが知る国宝として有名ですよね。でも、高価な素材でできているわけではないんですよ」。穏やかな口調で語るのは、近鉄河堀口駅から歩いてすぐのところにある岡田一級建築士事務所の所長 福味健治さん。質素な建材...

福味健治プロに相談してみよう!

読売新聞 マイベストプロ

免震住宅で恐ろしい地震から、貴方の家族の生命と財産を守ります

会社名 : 岡田一級建築士事務所
住所 : 大阪府大阪市阿倍野区天王寺町南2-15-17 グリーンハウス401 [地図]
TEL : 06-6714-6693

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

06-6714-6693

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

福味健治(ふくみけんじ)

岡田一級建築士事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
このプロへのみんなの声

ひと味違う設計事務所の注文住宅が自慢です!

定年を機に古くなった家をリフォームするか、建て直すか悩ん...

S
  • 60代以上/男性 
  • 参考になった数(6

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
自己紹介動画【初めまして^^福味です】

はじめまして^^市井の建築家、福味 健治 です。これから動画配信も行って参ります。関連動画家を長...

[ 【カフェテラス】 ]

住まい再好築【住まい再好築とは?】
イメージ

住まい再好築誤変換ではありません。住まいを再び好きになれる様に築き直そうと云う活動です。NPO日本住...

[ 【JHLの活動情報】 ]

地震とブランコ

同じ震度でも壊れる家と壊れない家があります。それも古い・新しいは関係がなく一様に壊れる時は壊れるようです。...

[ 【免震住宅・地震対策】 ]

地震に強い構造は?

地震に関して云えば、揺れそのものには鉄骨系の住宅が強いです。もう少し突っ込んで云えば軽量鉄骨住宅が最も地震...

[ 【免震住宅・地震対策】 ]

低予算でも高性能な家は造れます。

低予算でご希望の間取りを叶えようとするとローコストハウスと云う手法があります。ローコストハウスとチープハ...

[ 【ローコスト住宅】 ]

コラム一覧を見る

求人情報
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ