コラム

 公開日: 2013-10-21  最終更新日: 2014-04-03

保佐人制度の利用をお勧めする理由 取消権 ☆成年後見vol.11⑤☆

こんにちは、司法書士佐井惠子です。
色々と心配ではあるけれど、親族やご近所の方が協力して守れば、大丈夫。
保佐の制度を利用して、裁判所が関与してくると、面倒なことになるだけ。
そう思っている方に、それでも保佐人制度をお薦めする理由。

独り暮らしをしていて、日常生活もできている。
けれども、人に騙されたり、話をしていて、どうも判断能力に不安がある。
離れて暮らす子どもさんとしても、困ったなと思うけれど、どうしていいか分からない。
そんな方こそ、保佐人制度の利用をお薦めします。
なぜなら、保佐人には、取消権という絶大な権限が与えられているからです。

いらない物を購入したり、必要もないリフォームの契約をしたり。
裁判で争うとなると、自分が騙されて契約をしたということを、裁判官に立証しなければなりません。

保佐人や後見人の取消権は、立証自体、必要がありません。
理由の如何を問わず取消権の行使ができます。
これって、すごいことなんです。
保佐人が取消権を行使すれば、初めからその契約はなかったこと、無効になり、
その結果、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負うだけです。

例えば、被保佐人のAさんが、Bさんに不動産を売却し、700万円を受け取りました。

Aさんは、既に、売却代金のうち、200万円を借金の返済に充てました。
Aさんは、150万円を生活費として使ってしまいました。
Aさんは、350万円を遊興費に使ってしまっていまいました。

保佐人のCさんは、そんな低額で売却するなんて同意できないと考え、
それを取消し、不動産はAさんに戻ってきます。
無事に不動産が戻ってくるのですから、Aさんは、お金を全額返すのが公平と思いますが、
Aさんの手元には、お金が残っていません。

民法121条では、現に利益を受けている範囲で、お金を返さなければならないと定めています。

設例でいえば、借金返済資金の200万円と生活費の150万円の合計額は返還する必要がありますが、
350万円の遊興費については、返す必要がありません。

保佐の制度は、ご本人の保護に手厚い制度だと思いませんか。

気がつけば、一人暮らしの親の財産が急激に減っている。
高価な布団が何組もある。
最近、家に見知らぬ人が出入りしている。

そんな時、迷っていないで、保佐人制度の利用をご相談下さい。

笑顔の和が広がりますように

司法書士佐井惠子
http://sai-shihou.jp
☎06-6365-1755


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