コラム

 公開日: 2013-11-02 

婚外子判決の影響  ☆遺言・相続vol.9⑪☆ 

平成25年9月4日最高裁判所大法廷において、
摘出でない子(婚外子)の相続分が摘出子の1/2とする民法第900条第4号ただし書の規定が、
憲法第14条第1項の法の下の平等に違反するという決定がでました。
それを受けて、平成13年7月1日以降の相続について、宙ぶらりんな状況となっています。

平成13年7月1日以降というのは、この判決で対象となった相続開始の日です。
その当時の、社会状況や家族観の変化、世界の状況等など検討した結果、
民法の規定が、憲法が求める法の下の平等の例外と許される範囲の
合理的な差別といえるかどうかの判断をしたわけです。
そこで、「平成13年7月1日以降の相続」という範囲を設定しているわけです。

今、実際に、依頼いただいている事件がある訳ではありませんが、
司法書士会を通じて、法務省からの当面の取り扱いについての事務連絡を見て、弊所でも、影響が出てくるのではないかと思っています。

遺言や遺産分割協議によって、確定した相続は問題がありません。
ただ、遺産分割協議ができていない場合の、法定相続分でする登記。
あるいは、そもそも遺産分割協議の有無はわからない、
差押え等のために債権者からする相続の代位登記においては、法定相続分で登記をしますので、
その相続分をどうするのかは悩ましいところです。

子どもの相続分を均等とするには、未だ民法の改正もできていないし、
従来通りの1/2で登記を申請すれば、登記は受けざるを得ないのではないかと思いますが。
先ほどの、事務連絡によれば、そういう登記申請があったこと、その処理をどうするかを、
法務局限りで判断するのでなく、本省に照会することになるようです。
で、どうなるのでしょう?

最高裁判所決定によって、速やかに、民法改正に進むかと思っていましたが、
自民党内の反対意見もあって、いつになるのか心配しています。

法律改正は立法府に任せるしかありませんが、
私にできることは、違憲判決を受けて、早晩改正される相続分規定を説明し、
それを踏まえた遺産分割協議をお薦めすること。
もちろん、その結果が100%お一人のものにという内容であっても、
全員の合意さえあれば問題ないのは、他の相続と変わりありません。

更に言えば、均等とか半分とかではなく、
遺言を書くことの大切さをお伝えしていかないと。
自分自身の相続を一般論で処理して欲しくない。
そんな風に思っています。

笑顔の和が広がりますように

司法書士佐井惠子
http://sai-shihou.jp
☎06-6365-1755

この記事を書いたプロ

佐井司法書士法人 [ホームページ]

司法書士 佐井惠子

大阪府大阪市北区西天満6-7-4 大阪弁護士ビル903号 [地図]
TEL:06-6365-1755

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
佐井 惠子(さい・けいこ)さん

シニアの悩み、法律問題のワンストップサービス(1/3)

 地下鉄南森町駅から徒歩約7分、JR北新地駅から徒歩約5分の大阪弁護士ビルの9階に佐井司法書士法人はあります。司法書士の佐井惠子さんは、不動産登記や企業法務などのさまざまな業務を取り扱っていますが、特に成年後見や相続などの「家族の問題」に力...

佐井惠子プロに相談してみよう!

読売新聞 マイベストプロ

会社名 : 佐井司法書士法人
住所 : 大阪府大阪市北区西天満6-7-4 大阪弁護士ビル903号 [地図]
TEL : 06-6365-1755

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

06-6365-1755

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

佐井惠子(さいけいこ)

佐井司法書士法人

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
このプロへのみんなの声

不動産相続をお願いして

お仕事を依頼したのははじめてでしたが、佐井先生とは古くか...

T
  • 60代以上/女性 
  • 参考になった数(6

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
テミス通信第24号 掲載しました

佐井司法書士法人の事務所新聞、テミス通信2016年11月・第24号を発行いたしました。今号の記事・相...

[ テミス通信 ]

遺言作成の相談先 ☆遺言・相続vol.9⑬☆ 

こんにちは、司法書士佐井惠子です。相続登記のご依頼をいただくなかで、遺言を書きたいと思うけど、いったい...

[ 遺言・相続 ]

相続財産承継業務 こんな時に ☆遺言・相続vol.9⑯☆ 

こんにちは、司法書士佐井惠子です。相続人が数名といった場合に、その内の一人に様々な手続が集中することは良...

[ 財産承継業務 ]

相続人に代わって、銀行口座の解約手続 ☆遺言・相続vol.9⑮☆ 

こんにちは、司法書士佐井惠子です。相続が発生すると、銀行口座は凍結となります。遺言があれば、それを解約...

[ 財産承継業務 ]

成年後見人の財産管理方針 ☆成年後見vol.12⑯☆

こんにちは、司法書士佐井惠子です。成年後見人は、財産を運用して増やしたり、積極的に消費したりといったこと...

[ 後見人周りのこと ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ