コラム

 公開日: 2017-12-01 

遺品整理の際の仏壇や位牌のご供養処分について

基本的に故人が残した品はすべて遺品として扱います。

遺品整理を行ったうえ、遺書に残されているものを除き、何を残して何を処分するかを決めるのは自由です。

しかしひとつだけ例外があります。それが、故人が残した仏壇や位牌です。仏壇や位牌は遺書に書いてなかったとしても、勝手に処分することができません。

今回は、仏壇や位牌を処分する際の承諾をえるべき相手、そして処分の方法についてご説明します。

仏壇処分は誰の承諾が必要か?

遺品整理において、仏壇や位牌をどうするかは非常に難しい問題のひとつです。ご家族の方や親族の方が、そのまま継承できるのであれば問題ありません。

しかし、住宅事情の関係で継承できない、もしくは継承できる家族や親族が存在しないといった場合、仏壇や位牌は処分せざるをえなくなってしまいます。

では、誰も継承することのできない仏壇や位牌はどうすればよいのか?

冒頭でもお話ししたように仏壇や位牌は勝手に処分することはできません。なぜなら遺産相続人と祭祀財産継承者は民法上でも別になるからです。

仏壇や位牌は、神棚、神具、遺骨などと同様に「祭祀財産」と呼ばれ、ほかの遺品とは分けて考えなくてはなりません。そのため、祭祀財産継承者以外の者が仏壇を処分するには、祭祀財産継承者の承諾が必要になります。

祭祀財産継承者は故人の遺言によって決められます。

もし遺言で祭祀財産継承者の指定がなかった場合、民法では慣習もしくは家庭裁判所による定めによって決められます。

一般的には配偶者や長男、長女が祭祀財産継承者となります。ただし祭祀財産継承者に選ばれたとしても、仏壇や位牌の継承は強制ではありません。

もし何らかの事情で継承できないといった場合、祭祀財産継承者であれば自分の判断で処分しても問題はありません。

仏壇処分(魂・お性根を抜く)方法

では、具体的に仏壇や位牌の処分方法についてご紹介します。仏壇の処分は法的にはそのまま処分しても問題はありません。

しかし、そのまま処分するということは故人の魂ごと処分することと同じです。そのため一般的には「魂・お性根抜き」と呼ばれる儀式を行います。

仏壇は通常、魂入れ、お性根入れもしくは開眼法要といって新しい仏壇やお墓に魂を入れる儀式を行います。これによって仏壇に故人の魂が納められます。

これに対し仏壇を処分する際には、魂抜き、お性根抜きもしくは閉眼法要を行います。これは故人の魂を納める役割を終えるための儀式です。

魂・お性根抜きは、お坊さんに仏壇のある家に来てもらい法要を行います。お坊さんは、葬儀を行った際のお坊さんでなければ、いけないといった決まりごとはありません。もし普段、寺院やお坊さんとお付き合いがないという場合は、ネットで「閉眼法要」や「お仏壇仕舞い」などのキーワードで検索をし、地元の寺院などを探してみることをおすすめします。

お布施は、依頼するお坊さんによってまちまちですが、3万~5万円ぐらいが費用相場です。また、もし遺品整理を行っている最中の家に来ていただく場合は、失礼のないよう、できるだけ片づけたうえで、それでも部屋が散らかっていることを事前に伝えておくようにしましょう。

魂・お性根抜きが終わったら、寺院によってはそのままお焚き上げをしてくれます。もしお焚き上げをしてもらえない場合は、ゴミとして処分することになります。

法律上は一般廃棄物として処分することが可能です。ただし地域によって粗大ゴミとして回収してもらえない場合もありますので、詳細は必ず自治体に確認するようにしてください。

専門業者に依頼するという方法もある

故人が賃貸住宅に住んでいて、引き払うまでの期間でスケジュールが合わなかったり、遺品整理中で家の中が荷物であふれていたりと、お坊さんに来ていただくことができない場合は、遺品整理業者に依頼するという方法もあります。

遺品整理業者に依頼すると、仏壇回収した後、専門業者の供養場などで供養を行ってもらえます。

遺品整理業者に依頼すれば、仏壇のお焚き上げもしくは処分まで一括で行ってもらえるため、さまざまな事情でお坊さんを呼ぶことができない、粗大ゴミとして仏壇や位牌を処分したくないといった方におすすめの方法です。費用の目安は5万~6万円程度です。

仏壇や位牌は、実家であればそのままにしておくことも可能ですが、故人が賃貸住宅で一人暮らしだった場合、遺族の誰かが継承しなければなりません。

しかし、昨今の住宅事情や宗教上の問題などで、遺族の中でどうしても継承できないといった場合も少なくありません。

仏壇や位牌の処分はほかの遺品を処分する以上に、気持ち的にも祭祀財産継承者の承諾が必要など、手続き的にも簡単ではありません。

しかしだからこそ、しっかりと供養を行い、故人を気持ち良く送ってあげることが仏壇や位牌の一番の処分方法となります。

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