コラム

 公開日: 2013-11-20 

契約書整備の重要性

 取引の相手方の信用にとくに問題がなく、いよいよ取引に入るという段階で重要なのは、
契約書の整備です。契約書を整備することによって、契約内容についての紛争が生じることも
未然に防ぐことが可能となります。
 また、契約書の整備をすることで、相手方が信用不安に陥った場合に、速やかに債権回収
手続きを取ることが可能となります。そのためには、次のような条項を設けることが有益です。

 
<期限の利益喪失条項>
 提供した商品や役務に対する支払期日が到来する前に相手方が信用不安に陥ったとしても、
民法の原則では、「債務者が破産手続き開始決定を受けたとき」、「担保を滅失・損傷・
減少させたとき」、「担保提供義務を履行しないとき」を除いて、支払期日が到来するまでは
代金の支払いを請求できません。
 そこで、契約書には民法の原則の特約条項として、「債務の支払いを怠ったとき」、
「破産・民事再生・会社更生・特別清算の申立てをおこなったとき、または申立てを受けたとき」、
「滞納処分、差押さえ・仮差押さえ・仮処分などを受けたとき」などには残債務について期限
が到来する前でも請求できる旨を定めておきましょう。


<契約解除条項>
 取引先が信用不安に陥ったり、倒産手続きに入ったとしても、取引先との契約がただちに
終了するわけではありません。
 そのため、継続的な商品売買の取引契約を締結していた場合、取引先が信用不安に陥って
いることを知りながらも、取引先の求めに応じて商品を売らざるを得ないという状況になってしまいます。
 そこで、契約解除についての特約条項として、「債務の支払いを怠ったとき」、
「破産・民事再生・会社更生・特別清算の申立てをおこなったときまたは申立てを受けたとき」、
「滞納処分、差押さえ・仮差押さえ・仮処分等を受けたとき」などは、ただちに契約解除をすることが
できる旨の条項を設けておくと良いでしょう。


<所有権留保条項>
 所有権留保とは、こちらが商品を提供する取引において、商品の占有を買主である取引先に
移転させる一方、取引先からの商品代金の支払いが完了するまでは当該商品の所有権をこちらに
残しておくというものです。
 これも担保の一種となるものです。商品代金の支払いが遅滞したり、取引先が信用不安に
陥った場合、所有権に基づいて留保権を行使し、商品を引きあげることができます。

 
<損害賠償条項>
 支払い遅延の場合における遅延損害金をあらかじめ約定しておき、相手方にプレッシャーを
かけておくのも効果的です。


<管轄裁判所条項>
 債権回収のための訴訟をすることになったとき、もしくは、相手方から訴訟を提起されたときの
ことを想定し、特約で裁判所の管轄を自社の本店所在地を管轄する裁判所に限定しておきます。
 このことで自社の時間的・費用的負担を抑えることができるとともに、相手方に時間的・
費用的負担がかかることから、有利に債権回収を進めることが可能となります。

この記事を書いたプロ

西村隆志法律事務所 [ホームページ]

弁護士 西村隆志

大阪府大阪市北区西天満2-6-8 堂島ビルヂング501 [地図]
TEL:06-6367-5454

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

2
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
西村隆志法律事務所の概要

バブル経済の崩壊、経済のグローバル化、サブプライムローン問題をはじめとする世界金融危機は、我が国の経済や社会全体に多大な影響を与え、社会情勢の変化は著しくな...

主な取扱分野
イメージ

貸したお金を返してもらう、販売した商品、工事代金を支払ってもらう、そういった正当に成立した権利を債務者に履行してもらうことは法律を持ち出すまでもなく当然なこ...

 
このプロの紹介記事
西村 隆志(にしむら たかし)さん

債権回収はスピードが命。まず早く動くことです(1/3)

 大阪市役所の川向かい、アメリカ総領事館から御堂筋を少し下った堂島ビルヂングの5階に「西村隆志法律事務所」があります。京阪電車の淀屋橋、大江橋両駅と地下鉄の淀屋橋駅に近く、裁判所も歩いてすぐという立地に恵まれ、気鋭の若手弁護士3人が、次々と...

西村隆志プロに相談してみよう!

読売新聞 マイベストプロ

豊富な実績に基づき、迅速に動き、的確に債権回収します

事務所名 : 西村隆志法律事務所
住所 : 大阪府大阪市北区西天満2-6-8 堂島ビルヂング501 [地図]
TEL : 06-6367-5454

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

06-6367-5454

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

西村隆志(にしむらたかし)

西村隆志法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
離婚問題に関する情報を提供するツイッターを開始しました

この度、離婚問題に関する情報を提供するツイッターを開始しました。ご覧頂けましたら、幸いです。https://twi...

3月に出版した書籍がamazonの家族法カテゴリーでランキング1位になりました
イメージ

当事務所所属の弁護士3人で執筆しました『少しでも有利に離婚したいならきっちり証拠を集めなさい―幸せになるため...

MBAを取得しました

去る3月21日に、同志社大学大学院ビジネス研究科を修了し、MBAを取得しました。弁護士業務をしていますと、そ...

本日、書籍を出版させて頂きました。

本日、新刊『少しでも有利に離婚したいならきっちり証拠を集めなさい―幸せになるための別れ方』を出版させて頂きま...

書籍『少しでも有利に離婚したいならきっちり証拠を集めなさい―幸せになるための別れ方』の予約開始
イメージ

当事務所所属の弁護士3名で執筆しました離婚に関する書籍が3月24日に発売されます。amazonでの予約が開始され...

コラム一覧を見る

コラムのテーマ一覧
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ