コラム

 公開日: 2014-06-28  最終更新日: 2014-07-29

自然素材で、五感に心地よい木の家をつくる方法! その③ 9~10

化学物質を使った建材や家具による害が問題にされています。
それと同時に、昔ながらの自然素材が見直されています。
でも、いざ自然素材を使ってみたいと思ってもわからないことがいっぱい。
どこで買えるか、だれがつくるのか、値段は?手入れは?本当に体にいいのか?
実際に経験してきたことの実例を基に、よいところだけでなく、問題点や今後の課題も含めて考えます。


前回は、『自然素材で、五感に心地よい木の家をつくる方法! その② 7~8』 と題しまして、自然素材の家の造り方についてお話ししました。
今回は、自然素材の家の「コスト」についてお話しします。


9.心配なのは自然素材の家のコスト


それにしても、木の家を塗り壁でつくるなどというのはコストがかかって無理なのではないかと思う方が少なくないでしょう。
特に国産の木は高価でとても使えないと。ところが国産材の値段は今や外材(外国産輸入材)とほとんど変わりません。

例えば柱1本の差が300円というくらいです。大量に使う住宅産業は別として、1軒の家では問題になりません。そもそも今の家造りは本格的木造住宅でも木材の全工事費に占める割合は、20%くらいにしかならないのです。2千万円の家とすれば400万円以下です。
これを新建材を主に置き換えてもその差は1割から2割です。

ではどうして木の家はコストがかかるのかといいますと、一品生産の手づくりだからです。これは木組みの構造体だけでなく、造作や、戸棚なども、新建材の既製品を取付けるのではなく職人の手造りになることが多いからです。ですから手間は、新建材の家に比べると200から250万の差が出てしまします。建材の差額と合わせると300万円前後の差です。先の家を30坪前後の家とすると、坪10万円ぐらいは高くつく勘定です。新建材で坪55万というところが、木の家では65万円か70万円になるのです。

新建材の家は20~30年で古く使いものにならなくなってしまうといわれます。骨組みをシンプルでしっかりとした、増改築などの変化にも耐えられる100年長持ちする木の家をつくることを考えれば、この差は安いものです。

しかし建て主にとって予算は限られていることがほとんどです。それでもどうしても木の家、自然素材の家を求めようというのであれば、工事費の60%以上を占める他の費用、例えば建具や設備機器の費用を調整するしかありません。

それにしても今の家は、昔に比べると実に至れり尽くせりに、いわば過剰に装備されています。お客さま、建て主がそれを要求するのです。もう少し生活の仕方をシンプルに、モノの少ない家、間仕切りや収納の少ない家を考えるなら、先の値段の差はなんとか吸収して予算に収めることも出来ない相談ではありません。今すぐ必要ではない部分はつくらないとか、欲しい機器の一部は先々つけることにしてもよいのです。

健康のこと、快適さのことを考えると、そのようにしてでも、しっかりした自然素材の家を手に入れることを諦めないことです。

しかし、このような家づくりは、建て主にとっても、設計者にとっても、そしてつくり手にとっても、わずらわしい打合せや、忍耐と努力が必要で、労力と時間のかかるものです。手っ取り早く買う家とはわけが違うのです。このあたりの理解が建て主、設計者、工務店の間では充分できていないことには始まりません。
コストを克服する木の家づくりができるのもまた、人の努力が生かされやすい、小回りのきく地域の職人と工務店なのです。

そして家は、なんといっても住み手がつくるものです。未完成でもよい、住み続け、家に働きかけることによってだんだんできていき、家族のものになっていく家こそ本当に自然な家なのです。木や土や、漆喰の自然素材は、年齢を重ねるにしたがって味わいの深くなるものです。しかも素人でも誰もが理解できるものですし、やる気ならば自分でも扱うこともできる実に融通のきく素材です。住み続け、造り続ける家にはうってつけの材料です。

10.自然素材の家づくりで地域の環境を守ろう

もしこのような家づくりが広く行われるようになり、地域の森林の木が多く使われるようになれば、林業のような産業を元気にすることができます。地域の森林こそ実は私たちの生活の水を守り、生き物を育み、空気を浄化しているのです。川や畑や海も森林の動きと一体になって生きているのです。この国の森林や川の自然は、昔から人が使い、人が手を入れることによって保たれてきたのです。

自然素材の家をつくることは、単に都市の家に自然素材の安らぎと、健康を与えてくれるだけではなく、都市を生かしている自然環境を守り育てることにもなるのです。その上、土に還ることのない新建材で、山や海を埋め立て、後々の世代にまで及ぶ環境汚染を生み出すこともないのです。

自然素材の家づくりは、地域の人と自然の循環の中で行われてこそ真価が発揮されるのです。


『自然素材で、五感に心地よい木の家をつくる方法! その① 1~6』

『自然素材で、五感に心地よい木の家をつくる方法! その② 7~8』



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