コラム

 公開日: 2017-07-26 

風通しのいい間取りにするためのカギを握る窓の配置

風通しのいい間取りを実現する大きなカギは、窓の設置場所と大きさ、その数です。
家を建てる場所の1日の風の動きを観測してから間取りを手がける建築家もいるほどです。
風は、1日を通じて流れる方向が変わります。

そして間取りで理想とされているのは、1部屋に2つの窓を対角線上に設けることですが、全ての部屋にそのルールを当てはめることはできないため、家全体として風通しがよくなるように設計を考えていきます。

また、窓は設置する位置、高さや低さでも採光や通風に効果を期待することができます。高い場所に設ける「高窓」、低い位置に設ける「地窓」を組み合わせることで、効率的に光や風を取り入れることができます。

場所に応じて窓を選ぶことで、確実に風を通し、また風量もコントロールすることができます。

理想の家は「明るく」「風通しが良い」家

自分の人生で家を建てる経験をする人は、そう多くはいません。そしてその経験も1回限りの人が大半でしょう。

家づくりの要望で最も多いのは、「明るく」「風通しが良い」家を作ることです。

この2つは家を長持ちさせるためにも特にこだわりたいポイントです。
家の中に太陽光を多くとりこむことができれば、照明や冷暖房のコストを節約できますし、明るい家なら気分も高まり毎日を楽しく、前向きに過ごせることでしょう。

そして1日のほとんどを家で過ごす人が1人でもいると、日当たりと風通しの良し悪しは光熱費に大きく影響します。

余分なコストをかけないためにも、太陽光や風を最大限有効利用したいものです。

ここでは、特に風通しのいい間取りにするために気をつけることを見ていきましょう。

風の流れや向きは1日や季節で変わることを知っておこう

海水浴に行ったとき、日中は海から陸に向かって風が吹いていたのに、夕方から風が弱くなったなと感じたことはありませんか?

これは海風と呼ばれており、海水の温度と陸の温度差が生み出す風の流れです。日中の海風は、日が沈めばほとんど止んでしまいます。
そして夜間は、昼間とは逆に陸から海に向かう風が吹いています。これを陸風といいます。

海陸風は、太平洋側の地域、海岸から30~40キロメートルの内陸部まで起きていると言われています。
逆にそれ以上の内陸部ではこの現象が起きないため、風による涼しさを感じることがなく、夏は記録的な暑さになります。

また近くに山があれば、山から吹きおろしの風が吹くことがあります。このような風の流れは、同じ都道府県内でも場所によって違うことがあります。神戸では六甲おろし、東大阪では生駒おろし、北摂箕面のエリアでも山から吹き下ろす風があることで知られています。
そのため、風通しの良い間取りを目指すなら、家を建てたい土地がある場所の風の吹き方を1日、そして1年を通じて把握しておくのが良いでしょう。

設計時に必ず窓の位置や大きさを決めておく

家を建てる場所の風の吹き方をチェックしたら、間取りを決める段階でその風を最大限取り込めるように窓の位置や大きさ、その数を決めていきます。

大半の人は、どこにリビングを作り大きさはどの位かと、残りの部屋の数を指定するぐらいで、間取りの細かいことは建築会社にお任せしてしまうことが多いのですが、たとえ任せたとしても設計図が出来上がれば、風通しが良いかどうかをチェックしてください。

間取りを決める時、一般的に1部屋に窓は2つ、対角線上に設けるのが理想的ですが、狭い土地にいくつもの部屋を作ればその条件に合わないことの方が多くなります。
家の風通しは、部屋単位ではなく、家全体として風が通りやすいかどうかを基本に考えます。

窓の大きさだけでなく、「設置する位置」でも風通しが変わります。
そして隣接した建物の影響を受けて風の流れが変わることも考慮しながら、建築会社や設計士と細かくチェックしていきます。

あわせてこだわりたい窓のタイプ

間取りを決める段階で、家全体として風が通るように必要な窓を必要な場所に配置できるのであれば、こだわりたいのが窓です。

窓は配置する高さや低さを変えることで、効率的に光や風を取り入れることができます。
たとえば、「高窓(ハイサイドライト)」や「地窓」が挙げられます。空気は冷たい空気は下の方に、暖かい空気は上へとあがります。そのため、地窓から冷気を取りこみ、暖かい空気を高窓から逃がすことで空気の流れが生まれます。
また、欄間窓も同様で、ドアの上に欄間窓を設けることで天井付近の暖かい空気を部屋の外へと逃がすことができます。

天窓(トップライト)も通風に有効です。昼間は時間帯を問わず日の光を取り入れることができるうえ、開閉式の天窓であれば天井付近にたまった暑い空気を屋外へと逃がすことができます。

また、窓の形や開閉にはさまざまなタイプがあります。
一見デザインだけを重視しているかのように思えますが、それぞれの形や開閉方式は、少ない風でも効率的に取り込めるような工夫がされています。

防犯性やプライバシーの確保も考えながら、ガラスの材質も一緒に選んで窓の種類を決めるようにしましょう。

最も多い窓は、横にスライドする「横引き窓」です。
左右どちらからも開閉可能な「引き違い」もの、一方だけの「片引き」、中心から左右に空ける「引き分け」などがあります。

次に2枚の窓を上下にスライドさせて開閉する「上げ下げ窓」は、片方だけが動くものと上下両方を動かせるタイプがあります。
下側に物が置いてあり風に飛ばされたくない時は、上側を開けて風を通すことができるメリットがあります。気密性に優れており、寒冷地でよく使われています。

1枚の窓を窓枠の溝に沿って動かし開閉する「滑り出し窓」は、横と縦の2通りのタイプがあります。
横滑り出し窓は、ガラス部分をひさし代わりに出来ることから、雨が吹き込まずに風を入れることができます。
縦滑り出し窓では、開閉具合を調節することで風の入る量を変えることができます。
気密性や断熱性に優れています。

窓の下を軸にして内側と外側に開閉する窓は、「内倒し窓」「外倒し窓」と呼ばれています。
高所に設置することが多いタイプです。外倒し窓は、調理場の排煙窓としてよく取り入れられています。

窓が小さくても効率的に風を取り入れられるのは「開き窓」です。左右どちらかの「片開き」か「両開き」があります。気密性も高く、洋風建築に向いた窓のタイプです。

この他にも窓を全開にできる「折りたたみ窓」などがあり、窓の面積や取り込みたい風が吹いてくる方向、洋風の家か和風かなどに合わせて窓を選ぶようにしてください。

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