コラム

 公開日: 2016-10-16 

シックハウス症候群の間接原因となる結露への対策

シックハウス症候群は、化学物質以外の原因で引き起こされる場合があります。カビやダニがその代表的なものです。カビやダニは、多湿の場所を好むため、家の中に湿気がこもらないようにする必要があります。

家の中の湿気は、壁や床、天井に触れて冷えると結露します。結露して付着した水分は、壁紙などに使われる接着剤などを溶かしてカビに栄養を与えて、繁殖させてしまいます。ダニにはカビを食べるものもいるので、カビの繁殖とともにダニも増えます。

カビやダニの温床をつくる結露を防ぐには、家の中に湿気を含んだ空気を滞留させないことです。水蒸気をださないことと、十分な換気が大切です。

シックハウス症候群の原因は化学物質だけではない

新建材、接着剤、塗料などの化学物質がシックハウス症候群の主な原因だと述べてきましたが、家の中には他にも原因となるものがあります。
シックハウス症候群を引き起こすアレルゲンとなる物質には、生物などによる有機的な物質によるものもあります。

花粉症の原因で知られるスギやブタクサなどの花粉が家の中に入り込んだり、ヒノキが家の材料になっていたり、また、猫の毛、カビやダニなどがあったりすると、それらにアレルギーのある人はシックハウス症候群の症状が出てきます。

特に、化学物質以外で問題になるのは、カビやダニです。カビは胞子を飛ばして屋内の空気を汚染します。ダニは、フンや死がいがハウスダストとなって空気中に舞ったり、布団やクッションなどに潜んでいます。

カビやダニが原因となる病気と症状

カビには、主にパンなどの食べ物で増殖するものと、住宅の中で繁殖するものがあります。風呂場で見かけるクロカビ、プラスチックに付きやすいススカビ、衣類に付きやすいケカビなどがシックハウス症候群の原因となります。

空気中のカビやカビの胞子を吸い込むと、気管支喘息やアレルギー性鼻炎、過敏性肺炎を引き起こす可能性があります。
また、カビ対策に使われる防カビ剤やカビ取り剤の成分もまた、シックハウス症候群を引き起こす化学物質なので、できるだけ薬剤を使わずに、カビの繁殖を防ぐ方法を取りましょう。

ダニは、フンや脱皮した抜け殻、死がいがチリやホコリとなって家の中に溜っていきます。
だんだん粒子が細かくなって空気中に漂う時間が長くなっていくと、それを吸い込んで呼吸器官にアレルギー反応を起こします。
小児喘息の多くはダニアレルギーによるものと言われています。

カビやダニが繁殖する温床ができる原因とは

カビやダニは湿気が大好きです。ダニはカビを食べるものもいるので、カビの生えるところにダニも多くいることになります。

特に、風呂場や洗面所、トイレ、台所の水まわりは、クロカビを始めとしていろいろなカビが繁殖する温床になります。

この他、押し入れやクローゼット、納戸などの閉め切った場所にもカビやダニが繁殖しています。水回りのカビは目につきやすいので、こまめに掃除をすればカビ対策になりますが、それ以外の場所のカビは気づきにくく、カビへの対策が遅れがちです。

水まわり以外の場所の湿気は、窓や壁、床や天井の結露が原因です。屋内の空気中の水分が付着して細かい水滴となってカビを発生させるのです。建材に使われている接着剤などが水分に溶けだして、カビの栄養となり、どんどん繁殖していきます。

空気中の湿気によって結露が出来るしくみとは

缶やペットボトルの冷たい飲料は冷蔵庫から出すとすぐ、容器の周りにたくさんの水滴が付いてきます。 湿度の高い日だと、ボトルに穴が開いているのではないかと思うくらいで、入れていたカバンの中がびしょびしょになったりします。これは結露のしわざです。

温かい空気は多くの水分を気体として含むことができますが、冷たいものに触れて温度が下がると水分は空気中から水となって出てきてしまいます。この現象が家の中で起こると、カビの原因の結露になってしまうのです。

冬になると、暖房をきかせた部屋の中で、室内の空気が窓や壁に触れて冷えて結露します。

空気中にはもともと水蒸気が含まれていますが、家の中には空気に取り込まれる水分がいたるところにあります。人がいるだけでも水蒸気を発生させます。
それゆえ、家の中は湿気がたまりやすい環境になっているのです。

カビやダニが発生してしまったら

カビが発生しているのを見つけたら、塩素系のカビ取り剤を使って漂白します。カビは菌糸を伸ばして、付着したものの奥深くに入り込んでいるので、洗剤でこすっても取りきることができません。カビ取り剤がよく染み込むように、キッチンペーパーを当ててしばらく放置しておきます。その間、十分な換気をすることが大切です。カビ取り剤は水でよく洗い流しましょう。

ダニが発生していると感じたときは、十分に換気をしながら部屋の隅々までよく掃除機をかけ、掃除機のゴミをきちんと処理しましょう。布団やクッション、ぬいぐるみなどにもついているので、こちらにも掃除機をかけましょう。布団乾燥機や、空気清浄機を使ったりするのもいでしょう。

防カビ剤、カビ取り剤、殺虫剤の中にはシックハウス症候群の原因となる化学物質が含まれるものがあるので、あまり強力な薬剤は使用しない方がよいでしょう。使うときは、窓を大きく開けるなど換気をよくして少量ずつこまめにしましょう。

家の中に結露ができないようにするには

結露を防ぐには、まず、家の中の湿気を抑えることです。

家の中で最も水気のある場所は、風呂場、洗面所やトイレ、台所ですから、それら水まわりにできるだけ水気を残さないようにすることと、換気をすることが大切です。

洗濯物を部屋干しする時も、部屋の空気に水分を与えてしまいますので、エアコンの除湿機能を利用したり、除湿器をつけたりしましょう。

タンスや収納棚といった家具の壁にくっつけている側面は、結露しやすい場所なので、壁との間に隙間を確保して、風通しを良くしておきましょう。空気がよどむところで結露してしまうので、常に換気に気をつけることで湿気を逃がして結露を防ぎます。

また、家の中の寒暖の差が結露につながるので、家を建てるときには十分な断熱効果のある家づくりを依頼しましょう。さらに、全館冷暖房で部屋間の室温差をなくすようにすれば、家の中の結露を防ぐことができます。

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