コラム

 公開日: 2015-06-13  最終更新日: 2015-11-22

強い ・・・ 在庫管理・術!-2

今回は、
より、戦略的な検知から考えてみましょう。

想像してください。
もし、グロサリーのバックルームに在庫が全くなかったら・・・?

納品されてきた商品が、全て1~2時間の内に売り場に補充(バックルームへの戻し残無し)されてしまう。
特売品などは、納品された後すぐに、陳列できるようにダンボールカットされ、専用カートに積み込まれる。
商品によっては、陳列用の専用カート(キャスター付催事台)に積み込まれ(陳列され)、移動の時を待つ。
当然、ダンボールなどのゴミは、バックルームで処理され片付けられる。担当者の移動も少ない。

「そんな夢のようなことは、うちでは考えられません」
と言う声が聞こえてきます。


しかし、本来、「戦略を考える」ということは、あるべき形(思い)に対して、どう現場現実を形作っていくかということです。

あるべき形(思い)の要求レベルの高さで、計画や方法、達成期間などが変わってきます。


「君の売場には、バックルームが有るじゃないか!」


私が、業務改善チームのリーダーをしていた時のことです。
ペガサスクラブの東京青山の研修で、特別に個別質問の時間を頂いた。

私は、新店の店舗図面をもって行き、レイアウトについて、質問しました。
「先生、弊社のレイアウトは・・・」
渥美先生から、
「君のレイアウトには、バックルームが有るじゃないか!」
という、予期せぬ一撃を頂いた。

「バックルームを減らしたな、もっと売場を広くできる」
という意味だったと思います。

「このオッサン、えらい事を言うな・・・」
と、正直思いました。

しかし、すぐ我に返り考えました。言われてみればその通りなのです。
そこ(売場)から売上が上がるのですから、売場を広くするという事は、非常に重要であるし、当たり前のことです。

要は、「だから、どうする!」ということなのです。

勉強不足で、物事を狭くしか見ることが出来ていなかった自分に、目からウロコの大きな発見を頂きました。


この様に、どこに着地点、目標を持つかが非常に重要でありますし、それが、高いレベルになればなるほど、脳みそに汗を書く事になります。

私はこの経験から、“物事に対するフォーカスの仕方”という大きな学びを得ました。


だからどうする・・・?


在庫が、少なくなれば、最低限のバックヤード面積で済みます。
その分、売場部分を広くできます。

そうなると、
納品される在庫に余分なムダがあってはいけません。
ムダがなければ、バックルームへの在庫戻しは無くなり、バックルームで補充のための在庫を探すという作業が無くなります。その分、投入人時数が激減します。

だから、
センターからの納品ロットの改善(適正化)が求められます。
発注から納品までのリードタイムも短いことが理想でしょう。
極端に言えば、お客様の少ない夜間や閉店後に発注して、次の日、担当者が出勤する前に店舗へ納品されることが理想でしょう。
発注制度も大きく向上します。

当然のこととして、店舗(特に売場)の面積と、受け入れる棚の尺数が必要になります。

そして、
一連の仕組みが、例外なく、定時定例で行われることが条件付けられます。

作業は日々平準化され、従業員の出退勤計画も組みやすくなります。
納品曜日毎に大きく変わる納品量によって、作業が思うように進まないというような、現場のストレスも大幅に改善できると思います。


どこに目標を設定するか


上述の事を「理想だ」の一言で終わらないでください。

先程も言いましたように、
目標をどこのレベルに設定するかということが、重要なポイントなのです。

その要求レベルによって、遣らなければならない事が変わってくるだけなのです。
決して、難しいことではありません。

目標を高いレベルに設定すれば、売場在庫の量(金額)から、その質(中身)に焦点を当てることになります。

先ずは、日々の販売量の多いものは、フェイシングを拡大し、在庫量を増やすことになります。
回転日数を下げて、発注回数と補充回数を低減し、投入人時数を低減する努力をすることになります。
逆に、販売ランクが低い物については、フェイシング、在庫量共に削減の対象となります。

それと、
バイヤーが設定した、重点販売商品の陳列方法などに注力し、陳列演出やプロモーションなど、差別化をはかることを行います。

「そんなことはうちでは出来ない」
と考えてしまうと、現場は何も変わりません。


現場最適化が基本


在庫に関わる一連のことの基本は、“現場最適化”です。

「現場(店舗)の作業工数を減らす」という考えが重要です。

決して、本部やセンター最適化ではいけません。

「現場の負担を如何に減らしてあげれるか・・・」
「単純作業の工数を如何に減らしてあげれるか・・・」

それが、本部の仕事です。

そのことによって現場は、付加価値業務の時間を増やし、
お客様に対するサービスレベルの向上をはかるのです。

それが、戦略です。


目先の物流費や商品原価などという、狭い見識ではいけません。

【お役立ち・関連記事】
⇒強い ・・・ 在庫管理・術!http://mbp-osaka.com/summit-rc/column/26474/
⇒視点を変える・・・在庫1http://www.summit-rc.com/blog/improvement/285/
⇒視点を変える・・・在庫2http://www.summit-rc.com/blog/improvement/286/

▼▼▼▼▼ 業務改善の多くの 『成功事例』 を紹介しています。▼▼▼▼▼
業務改善事例

この記事を書いたプロ

有限会社サミットリテイリングセンター [ホームページ]

経営コンサルタント 新谷千里

大阪府豊中市上野東2丁目4番10号 [地図]
TEL:06-6654-6640

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
業績アップ・成功事例

コンサルティングによって実際に得られた、クライアントの業績向上について、詳しくご紹介します。■青果部門の店頭プロモーション4つのポイント~高価格の人参をど...

 
このプロの紹介記事
新谷千里(しんたに・ちさと)さん

お客目線でスーパーの売り場を改善し、利益をあげる(1/3)

 お店の周辺に次々とできるライバル店にお客を奪われる。値引きをしても客の姿はまばら。打つ手がない。そんな悩みを持つスーパーの経営者のみなさん。利益を出す店に変革するプロの新谷千里さんの話を聞いてみませんか? 新谷さんは、大手スーパーの現場...

新谷千里プロに相談してみよう!

読売新聞 マイベストプロ

高収益の会社に変える!戦略立案、愉しい売場、生産性の向上。

会社名 : 有限会社サミットリテイリングセンター
住所 : 大阪府豊中市上野東2丁目4番10号 [地図]
TEL : 06-6654-6640

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

06-6654-6640

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

新谷千里(しんがいちさと)

有限会社サミットリテイリングセンター

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
売上を簡単に上げる方法 【商品開発・編】
イメージ

先日、高知県・地産外商公社から依頼を受けて、3日間、各審査会の審査委員をさせていただきました。スーパー...

[ スーパーの営業戦略 ]

『お客と社員に支持される生産性向上策』 【2】 商人舎Magazine 4月号・原稿
イメージ

今回は、営業利益を大幅に向上させるために、生産性を向上させる。そのための『考え方』について、事例を交えなが...

[ スーパーマーケットの経営戦略 ]

『お客と社員に支持される生産性向上策』 【新連載】      商人舎Magazine3月号・原稿
イメージ

私は、スーパーマーケットを中心に、業務改善のコンサルティングをさせていただいています。業務改善という...

[ スーパーマーケットの経営戦略 ]

売れる、そして稼ぐ、店舗レイアウト【商人舎magazine11月号】・原稿
イメージ

店舗レイアウトを改善することによって、販売力や生産性を大きく向上させることが出来ます。新店舗の開発や既...

[ スーパーの業務改善 ]

マーケティングの原点・・・客数を増やす【商人舎magazine10月号・原稿】
イメージ

前回の記事は、「客単価アップ」を中心に解説しました。今回は、「客数アップ」について解説を加えたいと思いま...

[ スーパーの営業戦略 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ