コラム

 公開日: 2015-08-04  最終更新日: 2015-08-05

既存顧客で、売上を確実に上げる方法

これまでも、何回か紹介している『売り上げを伸ばす』方法ですが、これまでにその方法については、何度か過去の記事に具体的に書いていますので、
今回は、オペレーションを実行する上で重要な、チームリーダーのリーダーシップについて解説いたします。

売り上げを伸ばすというと、スーパーマーケットの場合、「安売り合戦」をイメージされる方も多いのではないかと思います。
確かに、「安い」というのは、大きなインパクトがあり、お客からの反響も多いことは間違いありません。
しかし、安易な安売りは、粗利益を低下させ、余分な作業の発生により、無駄な人件費などの経費の拡大を生む要因にもなりかねません。
企業規模の小さい、資本力の弱い会社にとっては、自分の首を自分で締めるということにも繋がり、多くの場合、実質営業利益を低下させてしまいます。

そして、単なる「安売り」は、一時的な効果しか生みません。
値段で来店した客は、値段で簡単に離れて行ってしまいます。
利益還元(本当の)セールなど意外は、基本的にそこにエネルギー(時間とお金)を使ってはいけません。

今回お伝えする事例は、基本的に安売りをせず、価格(単なる安売り)以外のことに焦点をあてて、お客に納得してもらって売り上げを上げるという、商売の基本中の基本の話です。


まったく成果が出ない・・・


3店舗を運営する、地方のスーパーマーケットの事例です。
青果部門の野菜の中で、ダントツに売上高の高い、最重要アイテムであるトマトを売り込むというものです。

コンサルティングをはじめて2ヶ月間は、まったく成果が見れませんでした。
1ヶ月目は、売り込み品を決め、「とりあえずやってごらん」と伝え、実行の様子を見ました。
2ヶ月目は、具体的方法を伝え、「どこまで実行できるかで、結果は変わります」と念押しをしました。
しかし、2ヶ月を過ぎても殆ど実績数値に変化が見られません。

それもそのはずです。各店とも、たいした売り場の工夫もしていなかったのです。
今までやり方を只々続けてきた、新しいことをやるということに抵抗さえ感じるというところでしょうか。
成果を出せない、お店の典型です。


店長の仕事


最初の月から、各店店長、チーフがセミナーには参加していました。数名のパート社員の方も出席しています。

中小零細の企業でよく見られる問題は、店長がリーダーとしての仕事をしていないということです。この会社も例外ではありませんでした。
店長がルーティンの新入社員でもやれることをせっせとやっている。このような場合大事な時間は、単純作業の処理ですぐなくなってしまいます。

今回は、業績を上げるというとは勿論なのですが、それと同時にチームリーダーとしての仕事の仕方を教えて、教わったこと、実行できたこと、成果を上げたことを仕組みにすることがコンサルティングの重要な目的の一つです。

私は、「チーフが成果を出せるかは、店長がどうフォローするかだよ」と店長にハッパを掛けます。
そして、次回のセミナーから、各店店長が成功事例、失敗事例、課題設定など、結果発表をするように指示しました。

この会社も、こういうチームとしての仕事の進め方、仕方を正しく教わっていませんでした。


前年対比188%、158.7%、182.1%達成


結果は、大きく変わってきました。
3ヶ月目、A店・135%、 B店・131%、 C店・173.3%、
そして、
4ヶ月目、 〃 188%、 〃 158.7%、 〃 182.1%、
という大きな実績をたたき出してくれました。

野菜の売上も(前年対比)120%から130%以上という、目標を大きく上回る実績を全店出してくれました。

チーフ任せにしないで、目標達成のために、店長が積極的に関わり、チーフと日々のコミュ二ケーションを少しずつとり始めた結果が大きな実績に繋がったのです。
今回このことによって、店長もチーフも、「やれば、できる」ということを実感してもらえたはずです。

方法は伝えてあります。
1.問題は、スタートを何時切るか?
2.どうやるか?
だけなのです。

結果を出せないチームは、この点がかけている場合がほとんどです。


お客の数を増やさなくても売上は上がる


店長としては、今回の成功事例を活用して、次のステップとして、他の部門の重点商品を売り込むことになります。
どの部門においても、アイテムは変わりますが、やる内容は全く同じものです。経験を重ねるごとに、ノウハウは更に磨かれてきます。

今回、新規のお客を増やしたということではありません。
あくまでも、既存のお客に対して、提案の仕方を変えただけなのです。

販促費を別に使ったわけでもありません。

売上は、既存の顧客に対して、どのように商品を提案するかということによって、大きく変わるということです。

商品の良さ、美味しさ、使い方などを、お客様に十分伝えているかを今一度確認してください。
意外に簡単に売上は上がります。
やり方を変えるだけで・・・。

【お役立ち・関連記事】
3ヶ月目で、前年対比・売上113%達成
売上げ、客数UPの基本
売上げ、客数UPの基本・2

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