コラム

 公開日: 2016-12-16 

確実に“利益を増大させる”売場の数値・・・理解と実践【商人舎Magazine12月号】・原稿

流通業界では、人件費の高騰や、求人難などの問題で苦しんでいる企業も多いようですが、時間管理や数量管理など、数字を正しく理解した行動が取れれば、企業によっては、まだまだ十分な余裕を持っていることに気付くことが出来るかもしれません。

計画を立てる。検証を行う。というような時にも、『現場の数値』を深く正しく理解していれば、成功の確率の高いプロセスを実践して、大きな成果へと繋げることが出来ます。


私は、スーパーマーケットなどの業務改善のコンサルティングをさせていただいていますが、それぞれの現場でよく感じることが、経営者、経営幹部、店長など、各チームのリーダーが、「重要な数値を正しく理解していない」ことや、「使っていない」ということです。

数値管理に知らない(弱い)ということは、それだけ戦略の幅を縮めることになります。

また、今後益々厳しさを増す経営環境の中で、確実に押さえておきたい経営数値である『部門別損益管理』については、意味と戦略的活用について、次号1月号で、詳しく解説をしていきたいと思います。


■最大経費(投資)である人件費の生産性を上げる

損益計算書を覗くとわかるように、固定経費の中で最大のものが人件費です。
ですから、人に関わる生産性の数値を理解するということは、リーダーとして、優先すべき重要責務であると言えます。
特に、スーパーマーケット企業においては、他業態との競争も考えれば、今後の競争優位性の上から、業務改善の重要性が求められます。
ところが、多くの企業において、このことが正しく理解されていません。

特に大事なことは、人件費という費用の前に、日々のプロセス管理として、
人時売上高(売上高÷投入人時)と人時生産性(粗利益高÷投入人時)を正しく理解し、改善を加える必要が有ります。

人時売上高を上げるには、
1.各担当者の作業スキル訓練
2.作業手順の見直し
3.道具の見直し
4.作業指示書の活用
5.カートなどの道具の効果的活用
などを行うことによって、各作業の処理スピードを早めることが出来ます。
また、
1.不要在庫の削減
2.アウトソーシング
などによって、店内作業の種類と工数自体を削減することも重要な要点となります。

人時売上高は、同じ部門でも、企業、店舗によって、1~2割程度の差はザラにあります。
この差を埋めることが出来れば、大きな生産性の向上に繋がり、人手不足の解消効果が期待できます。

人時売上高は、企業の競争力に大きく関わる数値であるため、外部利害関係者も含めた作業(業務)全体と仕組みの見直しを行い、人時売上高の向上をはかる努力を継続的に行うことが重要です。


一方、人時生産性ですが、営業戦略や部門特性に大きく関わる数値です。
高い低いという単純な数値判断は危険です。

簡単に言うと、特に付加価値を生まない作業であれば、投入人時を削減する方向を考えます。
仮に粗利益率が低くても、それに関わる投入人時が低ければ、人時生産性は高くなります。
部門でいうと、加工作業の無いグロサリー部門がこれに当たります。

逆に、他社(店)との差別化をはかる上から、『手作り』、『出来立て』、『作りたて』などにこだわり、商品の付加価値を高めたい惣菜部門などでの場合、投入人時を多くしても、その分商品の値入率を高くできれば、人時生産性を向上させることが出来ます。
差別化戦略として、独自性を打ち出したい場合など重要なポイントです。
しっかり押さえておきたいところです。

只、言うまでもなく、値入率が高くすることが出来ない場合や、値入率が高くてもロスが多く、結果的に粗利益が低い場合は、人時生産性は低位になってしまいます。実行の有無の見極めが重要です。


重要なことは、人時売上高は投入人時と『処理量(出来高)』の関係であり、人時生産性は、投入人時と『付加価値(出来栄え)』との関係だということを理解し、戦略と改善の方向を間違えないようにしなければなりません。

つづきは、こちらからご覧ください ⇒確実に“利益を増大させる”売場の数値・・・理解と実践

  ⇒つづきのサブ・タイトル紹介
   ■在庫に関わる数値
   ■在庫は、『金額』より『質』と『数量』を管理することが意味を持つ
   ■商品ライフサイクルと重点商品の“戦略的売り込み”
   ■PI値の戦略的活用 
   ■売上を上げる『たった3つの数値』
   ■部門の売上高をアップさせる重要数値
   ■売場に関わる数値
   ■ゴール設定と目標設定と評価

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