コラム

 公開日: 2012-10-31  最終更新日: 2014-05-23

【5年を超える有期労働契約を反復して更新されているなら要注意!改正労働契約法が公布されました!】

【5年を超える有期労働契約を反復して更新されているなら要注意!改正労働契約法が公布されました!】

少し前になりますが、セブン&アイ・ホールディングスの傘下にあるイトーヨーカ堂が
今後3年で正社員の数を半減する、とのニュースが紙面を飾ったことがありました。

削減した正社員の代替として、パート社員の比率を高めるそうです。
パート社員も正社員並みに業務をこなさないと、経営が成り立たない時代に入ってきているのかもしれません。

ところで正社員やパート、はたまた契約社員、など、いろいろな名称がありますが
正社員は労働契約法から見れば、「無期労働契約」に当たります。

無期労働契約とは反対に、有期労働契約という言葉もあったりします。
さて前回のコラムで、改正労働契約法が8月10日に公布され
主に、有期労働契約の扱いについての改正がされた旨お知らせ致しました。

今回はこちらのニュースについて、
「有期労働契約って何?」という素朴な疑問も含めてお知らせしたいと思います。


今回の「改正労働契約法」ですが、有期労働契約に当たる方を雇用されておられる経営者の方にとっては
気になるところでしょう。
先週のコラムにて、

1.有期労働契約を、期間の定めのない労働契約へ転換する仕組みの導入

2.有期労働契約の「雇い止め」法理の法定化

3.期間の定めがあることによる不合理な労働の禁止

の3点が改正された旨、お知らせ致しました。(このうち2.は既に施行ずみ)

1.について、説明してゆきましょう。

有期労働契約が同じ経営者との間で、5年を超えて反復更新された場合、
労働者は無期労働契約への転換を申し込めるようになります。

転換の要件となる「5年」の算定方法ですが、
法施行後に期間の始まる有期労働契約から対象となります。

但し有期労働契約の満了から、次の契約期間が始まるまでに6か月以上の空白期間が出てしまう場合は
計算がリセットされてしまいます。

また、契約の「更新」が前提になるので、

最初から5年を超える有期労働契約が結ばれた場合には転換の対象とはなりません。

転換の申し込みは労働者の権利として発生します。

通算で5年を超えることになった有期労働契約が結ばれた初日から期間満了の日までの間に行使できることになります。


注意すべきは、無期労働契約への転換=「正社員への転換」ではない、という事です。

詳しく言えば、無期労働契約への転換は、「期間の定め」のみを変更するものなので、
その他の労働条件を正社員と同じにすることまでを指しているわけではないのです。
(但し、就業規則や労働協約などで「別段の定め」をすることにより、
その他の労働条件を変更することもできないわけではありません)

転換の申し込みをした有期契約労働者を、期間満了時に、さしたる社会的合理性がないまま事業主が”雇止め”にするのは、
無期契約労働者の解雇と同じ扱いになってしまい、権利濫用にあたり無効となります。

但し、先述の通り、無期労働契約への転換=「正社員への転換」ではありませんので
例えば転換後の労働者に勤務地や職務の限定などがあったり、正社員と同じような労働条件でない場合は
解雇の規制についても正社員と同列には扱われないことにはなります。


3.については、

有期契約労働者と無期契約労働者との間で労働条件が違う場合、
職務内容・配置転換などの事情を考慮したとしても
有期労働契約者にとって不合理と認められる労働条件の違いを禁止するという趣旨です。

例えば「食堂の利用を制限する」「有期契約労働者には交通費を支給しない」などが
これに当たります。

対象となる労働条件は、賃金や労働時間などのほか、教育訓練や福利厚生など、
労働者に対する一切の待遇が含まれます。

しかし、同じ有期契約労働者でも、例えば雑務ばかりやっている人と、
正社員と同じ業務内容をこなしている人とでは、業務内容が全然違ってきますよね。

実際に有期契約労働者と無期契約労働者と労働条件を比較するにあたり、
その妥当性をどうやって図るか?という疑問も出てくるかと思います。

ですので先程の「業務内容」や、業務に伴う責任の程度、人事異動の有無、などが

分かりやすい判断基準として想定されることになります。



なお、有期労働契約から無期労働契約へ転換の際には、場合によっては
国からもらえる助成金制度が使える可能性があります。

「均衡待遇・正社員化推進奨励金」という名前の助成金です。(申請にあたっては条件があります)

弊所では労働保険や労働契約に関するご相談も承っております。

社労士も常駐しておりますので、気になる方や助成金の条件などについて確認されたい方など、
ぜひお電話にてお問合せ下さい!
TEL:06-6208-6230(代表)
メールでも承っております。info@n-cpa.net
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