コラム

 公開日: 2013-06-13  最終更新日: 2014-05-23

【消費税還元セールを規制する特別措置法の成立について】

【消費税還元セールを規制する特別措置法の成立について】
日々の生活に必ず関わってくる消費税ですが、
平成26年4月からの税率のアップに際し、
本来負担すべき者に対して、
正しく消費税がスムーズに課されることを目的とした
特別措置法
(「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の
是正等に関する特別措置法」)
が成立しました。

消費税率のアップといえば、今から16年前、
税率が3%から5%に引き上げられた際、
町のあちらこちらで「消費税還元セール」が、開催されていたように思います。

ところが、今回成立したこの特別措置法では、
前回のような「消費税還元セール」というような
消費税部分に関する値引きを表示することが、
禁止されることとなりました。

そこで今回は、この特別措置法について
事業を行っている方が気を付けないといけない点について、
お伝えしたいと思います。

今回お伝えします、「消費税還元セール」など、
消費税に関する値引きを表示してはいけないという特別措置法が
成立したことを、
新聞などですでにご存知の方も多いのではないでしょうか。

この特別措置法
(「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための
消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法」)
に規定する内容を守らなかった場合、
場合によっては、
公正取引委員会から勧告を受けると同時に公表されることもありますので
企業イメージを悪化させないためにも、
知らなかったということがないように、気を付けないといけないですね。

それでは、この法律の概要について、
簡単にご説明したいと思います。

この制度の趣旨は、
消費税額が増えたことによる負担を、取引業者などに課したりせず、
消費税を負担すべき者が、
正しく負担するようにできるようにするというものです。

そのために、消費税分を割引しますといった表示も禁止していこうというものです。

制度の対象者は、

1、特定事業者
  1、大規模小売事業者

  2、特定供給事業者から継続して商品又は役務の提供を受ける法人事業者


2、特定供給事業者
  1、大規模小売事業者に継続して商品又は役務を供給する事業者

  2、資本金等の額が3億円以下である事業者
  
  3、個人事業者

とされています。

すなわち、仕入を継続して行うという通常の営業を行っている事業者であれば、
ほとんどの事業者がこの特別措置法の対象者となると考えられます。

制度の概要ですが、

1、特定事業者の守るべき事項(特定事業者が、
特定供給事業者に対する以下の行為の禁止)として、

 (1)減額・買たたき
・・・商品などの額を消費税分減額すること

 (2)購入強制・役務の利用強制、不当な利益提供の強制
・・・消費税の転嫁に応じることと引換えに
商品を購入させること

 (3)税抜価格での交渉の拒否
・・・商品などの対価に係る交渉において
消費税抜き価格を用いる旨の申出を拒むこと

 (4)報復行為
・・・特定供給事業者が公正取引委員会等に転嫁拒否等の行為に
該当する事実を知らせたことを理由として、不利益な取り扱いをすること


2、消費税の転嫁を阻害する表示の是正に関する特別措置として、
事業者が守るべき事項として、

 (1)取引の相手方に消費税を転嫁していない旨の表示
・・・「消費税は当店が負担しています」等の表示の禁止

 (2)取引の相手方が負担すべき消費税に相当する額の全部又は一部を
対価の額から減ずる旨の表示であって消費税との関連を明示しているもの
・・・「消費税率上昇分値引します」等の表示の禁止

 (3)消費税に関連して取引の相手方に経済上の利益を提供する旨の表示であって
(2)に掲げる表示に準ずるもの
・・・「消費税相当分、ポイント付与します」という表示の禁止
  

つまり、この特別措置法により、消費者に対して、
「消費税還元セール」などとして、セールを行うことはできなくなりますが、
取引業者から、増税に伴う消費税部分の値引を強制されることが防げるというメリットがあります。

その点では、中小事業者にとって、意義のある法律といえるのではないでしょうか。

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