コラム

 公開日: 2011-02-17  最終更新日: 2014-05-23

【確定申告始まる!! 投資関係の申告で気をつけるべきポイントとは?】


2月15日より、ついに確定申告が始まりました。
前々回・前回とわたって、今回の申告にあたっての概要をお伝えしてまいりましたが、今回は結構該当される方も多いのではないかと思われる「投資関係の申告」について紹介したいと思います。
申告で気をつけるべきポイントにつきましても、併せて説明したいと思います。

中川会計では確定申告業務も承っております。既に申告が始まっており、気ばかり焦って取り掛かる時間もないし、どうしよう・・・といった方の申告もお受けさせていただきますのでお気軽にお電話いただければと思います。
TEL:06-6208-6231、06-6208-6230

さて前回では、所得税法上の『扶養』に入られている方にとっては、申告が不利になるケースもあることをお話しました。
そもそも所得税法上の『扶養』に入っている条件としては、「合計所得が38万円以下」の人、例えば給与だけの収入の方なら年収103万円以下の方になります。

では、この「合計所得38万円以下」の判定は、具体的にはどこで行われるのでしょうか?
国税庁HPに、扶養控除の判定表が載っていますので下記を御覧下さい。

www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1331.htm

分かりやすくするために例をあげてみたいと思います。
パート従業員として働く主婦Mさん。H22年度の年収はギリギリ103万円で、何とかご主人の扶養の範囲に収まることができました。
Mさんは特定口座・源泉徴収ありで株式投資も行っており、H22年度中の株式の損失が△100万円、株式の配当金が+10万円でした。
確定申告で株式の損失申告をしようと思います。そこで次の3パターンのうち、いちばん得するケース、いちばん損するケースはどれでしょうか。

1.配当金は申告せず、△100万円の譲渡損失のみ申告する
2.配当金を「申告分離課税」選択により、株式の譲渡損失との損益通算の特例を使い、(△100万円-10万円)=△90万円で譲渡損失を申告する
3.配当控除を受けるため、配当金を「総合課税」選択し配当所得として申告、株式の譲渡損失△100万円と併せて申告する

答えは、扶養に入られている方にとっては3.が最も不利、2.が最も有利となります。
国税庁HPでの注解にも載っている通り、上場株式等に係る譲渡損失と申告分離課税を選択した上場株式等に係る配当所得との損益通算の特例の適用を受けている場合には、扶養控除の判定が、その「適用後の金額」になるからです。

また、配当控除を受けるために「総合課税」を選択し配当所得として申告してしまうと、配当による収入が「合計所得」にカウントされてしまうため、Mさんの合計所得は38万+10万=48万になってしまい、配偶者控除の適用範囲から外れてしまいます。
但し、上の例での譲渡損失△100万円が「昨年度以前からの繰越損失」だった場合は、答えが違ってきます。

上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除の適用を受けている場合には、扶養控除の判定は、その「適用前の金額」になりますので、上記例では扶養の範囲に留まるなら1.が正解でしょう。2.や3.では所得38万円を超えてしまうからです。

さて、今や年齢・職業を問わず多くの人たちに大人気のFX(外国為替証拠金取引)ですが、こちらもH22年度中に給与所得のある方なら20万円、主 婦や学生などの扶養家族の方なら38万円、年金生活者なら年金所得とFXの利益を足して38万円を超えて儲かった方は、申告が必要です。

FXの利益=決済した売買益+スワップポイント、になります。
気をつけるべきは、決済していない(取引中の建玉とスワップポイント)は、申告の対象にならないことです。
またFXには「店頭FX」と「取引所取引」の2種類あり、いずれも利益は雑所得なのですが、前者は総合課税、後者は申告分離課税となります。
総合課税の店頭FXは、他の総合課税の金融商品や他社の店頭FXとの損益通算もできますが、今のところ、過去の損失の繰越が出来ません。
取引所取引=くりっく365と大証FXは、申告分離課税なので、TOPIX先物などの他の取引所取引との損益通算ができ、更に株や投信と同様に3年間の損失の繰越が出来ます。
注意すべきは、「店頭FX」と「取引所取引」の、損益の通算はできません。
繰越控除を受ける際には、確定申告した次の年以降も、取引がなくても継続して確定申告することが必要になりますので、忘れないようにしたいところです

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